【Free!】 君たちが教えてくれた水景色 （再リメイク版）

第42話 ページ44

渚「ん〜やっぱり派手目の方が良かったのかな？」

掲示板に貼った部活の勧誘ポスターを見て渚は唸る
すると、彼はある人物に目を止めた
それは以前、勧誘した陸上部に所属している竜ヶ崎怜だった
渚は彼を追いかけて靴箱へたどり着く

渚「待ってよ竜ヶ崎君！ねえ、一緒に帰ろうよ！水泳のこととか話しながらさ」
怜「これから部活なので」

竜ヶ崎は靴を履くと渚に向かって

怜「あと、いくら話しても水泳部には入りませんから」

眼鏡の位置を整え彼は昇降口を出た

渚「竜ヶ崎君…つれな〜い」

何で入ってくれないんだろう
渚は怜の背中を見送り肩を落とした
その瞬間、彼は竜ヶ崎の靴箱のネームを見た

渚「あっ！！」

あることに気づいたのだった

※※※


渚に呼ばれ、千歳達はグラウンドに足を踏み入れた

渚「ホント間違いなくイチ押しなんだよ！」
千歳「何がイチ押しなの？」

渚のイチオシが理解できず、千歳は首を傾げた
グラウンドには陸上部が活動している

江「陸上部？」
真琴「だったらダメだろ」
渚「ほら、あそこ！」

渚が指している先には紺の髪をした男子だった

千歳「誰？」
渚「同じクラスの竜ヶ崎君。これって運命だと思うんだ！」
千歳「な、何が？」

千歳は渚に訊き返す

遙「中学で水泳部だったのか？」
江「凄い記録持ってるとか？」
千歳「あ、それはあるかも！」

記録を持ってる可能性があることを、皆は納得する

渚「名前だよ名前！」
真琴「名前？」

真琴は首をかしげた

渚「そう！竜ヶ崎怜ちゃんっていうの！僕たちと同じなんだ！男なのに女みたいな名前！」
江「そこ！？」

渚は目を輝かせるがはその言葉に真琴たちは苦笑いした

江「でも、確かにすごい三角筋…！」
真琴「そこ！？」

真琴は怜の筋肉にうっとりする江にツッコんだ

真琴「そんないい加減な理由でいいの？」
江「いい加減じゃないですよ！」
渚「そうだよマコちゃん！」

その時、わずかだか怜がこっち見たような気がした

遙「おい、飛ぶみたいだぞ」
千歳「あっ、ホントだ」

もう一度見ると彼は位置に着いていた

千歳(棒高跳びやってるんだ)

テレビでしか見たことがない光景に、千歳は釘付けになる
すると怜は走りだし棒を掛け綺麗にポールを飛び越えた
その綺麗なフォームに渚たちは感動した

千歳「凄い綺麗なフォーム！」
遙「ああ…」
真琴「あれなら飛び込みも上手そうだね」
江「はい！綺麗な上腕筋もとても綺麗！」
真琴「だからそこ！？」

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