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第11話  ページ13

千歳side

奥に着くとそこには懐かしいプールが視界全体に移る
長く放置されていたせいか、ずいぶん古びていてプールサイドも汚れていた

凛「俺とお前の差、教えてやるよ!」
遙「いいぜ、やってやるよ!」

凛とハルはお互いに服を脱ぎ始める

渚「ええっ!ここで泳ぐの!?」
真琴「え?ちょっと待って!」

真琴は顔を引きつらせた

真琴「ハル!それはダメ!千歳がいるんだから!…あーっ!」

ハルはズボンを脱ぐが、下に水着を着ていた

真琴「朝からずっと穿いてたの!?」
千歳「それ、いつものことだよ真琴!」
渚「凛ちゃんも!?」

凛も服を脱ぎ水着姿になる

真琴「早くあれを止めないと!」
千歳「でもどうやって?!」
渚「別にいいんじゃない?」
千歳「えっ?!」
真琴「おいっ!」

その間にハルと凛は互いに睨み合い少しずつジャンプ台まで進んでいく
次第に速さは上がり二人はゴーグルをつけた

凛「いくぞハル!」

ジャンプ台に上がり構え始める

凛「レディ――…ゴ!」

二人は改めて気づいた
当たり前のことだが、プールには水が全くなかったのだ

渚「水…ないね」
真琴「だからやめとけって言ったのに」
千歳「廃墟に普通水なんてないよ」

私は呆れて溜息をついた

凛「ちっ…つまんね」

凛はジャンプ台から下り、何かを手にした

凛「そーいやお前ら、これ見つけにきたんだろ?」
千歳「あっ、それ…!」

凛の手には彼らが小学生の時、リレーで優勝した時にもらったトロフィーだった

凛「俺はもういらねぇから…こんなもん」

と言い残しトロフィーから手を放した

真琴・渚「あっ!…ちょっ!」

トロフィーは地面に落ちていく
それを置いて凛はその場から去って行った

渚「凛ちゃん…なんか変わっちゃったね」

皆は凛の後ろを見送る
けれど、私は凛の様子が気になり彼の後を追った

真琴「千歳!」

真琴は私の背中に叫んだ

  ※

千歳「凛!ちょっと待ってよ!」

私が呼び止めると凛は背を向けたまま足を止めた

千歳「どうしたの?ハルたちにあんな態度とって凛らしくないよ!向こうで何かあったの?」

そう訊ねても凛は無言だった
すると凛はポケットからメモを取り出し、私に渡す
メモには携帯番号とメールアドレスが書いてあった

千歳「これ…」
凛「連絡先だ。一応持っとけ」

そう言った後、今度こそ彼はその場去って行く
私は凛に渡されたメモを手に、彼の背中を静かに見送ったのだった

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倉野柚稀(プロフ) - **RUNAさん» RUNAさん、こんばんは!とても嬉しいコメントありがとうございます!頑張って更新しますので引き続き応援をよろしくお願いします(*´﹀`*) (2021年10月3日 0時) (レス) id: e0fd67cf7a (このIDを非表示/違反報告)
**RUNA(プロフ) - 応援してます(๑•̀ㅂ•́)و✧更新頑張ってください!! (2021年10月2日 22時) (レス) id: 8f42e912d6 (このIDを非表示/違反報告)
倉野柚稀(プロフ) - 白奈さん» こんにちは、とても嬉しいコメントありがとうございます(*´﹀`*)これからも少しずつ直しながら更新していく予定なので、是非最後までお付き合い頂けると嬉しいです! (2021年9月27日 13時) (レス) id: e0fd67cf7a (このIDを非表示/違反報告)
白奈(プロフ) - リメイク版の今後の展開もとても楽しみです! (2021年9月27日 10時) (レス) id: ab21e29371 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:倉野柚稀 | 作成日時:2021年9月23日 23時

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