第七十三話 ページ7
朝起きると、目の前には何やら黒い物体が寝息をついていた。
どうすればいいだろうか。
▷揺すり起こす
叩き起こす
髪を弄る
じゃなくて。
A「おー…い。クロハ…？」
とりあえず起きているか確認。
クロハ「……ん…。」
クロハは起きているかどうか分からない反応をした。
とにかく、早く起きてもらわない事には、誰かに見つかってしまう可能性がある。
A「おーい、起きてるんでしょ…早く起きて…。」
クロハ「…るさい」
A「わっ⁉」
案の定、起きていた。
しかも起きるなり、抱きついてきた。
A「ちょっ、今日お出かけするんでしょ…？だったら早く起きないと。」
クロハ「…そーいやそうだったな。」
クロハは離れる様子もなく、抱きついたままだった。
A「おーい、離れてくれないかな。着替えできないんだけど。」
クロハ「いい。俺がやってやる。」
A「この変態が！さっさと出てけ！」
私はクロハを窓の外に追い払った。
クロハ「ちっ…。」
A「ちっ、じゃない。ダメなものはダメ。」
クロハ「早くしろよー。」
A「はいはい…。」
私は着替えた後、ある事を思い出した。
A「そういえばキドに言っとかないとな…。」
私は速攻でキッチンに向かう。
キド「お、おはよう、A。」
A「おはよう、キド。今日さ、ちょっと用があるから出かけてくるね。」
キド「ああ、わかった。朝ごはんはどうする？」
A「そこらへんで取ってくるよ。」
キド「わかった。気をつけて行って来いよ。」
A「はーい。行ってきまーす！」
私はアジトから出て、裏側の私の部屋の方に向かった。
クロハ「遅い。」
A「しょうがないでしょ、これくらい。」
クロハ「行くぞ。」
A「あっ、待ってよ！」
クロハは私を待つ事なくスタスタと歩き、私はそんなクロハを追いかけていった。
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作者名：Madicc | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/u.php/hp/redwhite/
作成日時：2014年1月20日 2時
