【カゲプロ】信じ合えば、きっと。3 (ページ28)

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第九十二話＊ページ28

セト「Aは今日は何してたんすか？」

いきなり顔を覗き込まれ、答えづらくなった。

A「え、いやあその…まあ皆で話したりかな。」

セトは一瞬無表情になった後、目が赤くなり、しばらくして納得したようにキリッとした顔で頷いた。

セト「なるほど。彼氏と街をデートしてから団員でAの過去の話をして、その後Aは部屋で＿＿＿＿」

A「ぎゃあーー！もうやめ！！彼氏じゃないから！てかなんで知ってるの？！」

私の無駄な行為を言う前にセトの言葉を遮った。

セト「あ、言い忘れてたっすね。俺の能力は『目を盗む』ってので、人の心を読む事が出来るんすよ！」

A「人の心を…読む？」

もちろん、初耳だった私は理解不能だった。

しかし、数秒経って大きく息をはいた後、セトにこう告げた。

A「セト、私の前では能力発動禁止。」

セト「え？なんでっすか？」

セトはケロッとした顔で答える。

A「そんな能力プライバシーの侵害だ！プライバシー！」

セト「プッ…ハハッ！A、やっぱり面白いっすね！」

A「はあ…？」

カノに続き、人が怒っているのにこの様だ。

セト「心が純粋なんすよ。可愛いっすねA！」

A「…よく分からん。いいからもう部屋戻るよ？」

セト「分かったっす！じゃあ、おやすみっす！」

A「うん。おやすみ。」

水を冷蔵庫にしまい、私は部屋に戻った。

部屋に戻って数分待っても、結局クロハが来る事はなかった。

A「なんでだろうな…。」

なんにせよ、明日は来るのだろうか。

そんな事を考えながら、私は目を閉じた。