「フェアリーテイル」影竜もついに恋をするようで…！？

「14」〜思考〜 ページ16

ローグside







俺は、コーヒーを口に運んでいる手を止め、

カップをカウンターの机に置いた。







ローグ「…アイリが、好きなのは分かった。」








…………分かった… だと？






俺は…








何言って………








スティ「応援してくれんのか？！」



………ズキ









ローグ「！」








…………ズキ






………っ


またこれだ………









ローグ「あ、ああ。好きなのだろう」









スティ「おう！ぜってー俺のこと好きにさせる！」







………………好き…





ふと、俺はカウンターの机に置いてある、

コーヒーに視線を落とす。






ローグ「…」









………思いもしなかった。







………何故なら、俺は今









…すごく、顔が悲惨な事になっていたからだ。








自分でも、こんな表情をした自分を見るのは、

初めてだった。









…………なんて顔してんだよ…









俺は……………









スティ「なぁなぁ、それでさー」




……おかしいな…








さっきから、全然スティングの言葉が頭に

入ってこない。









………………ズキ





…………っ




また……





スティ「ローグ？」



ローグ「！」





スティングが俺の顔を覗きこんできた。



こんな顔を見られては、いい気がしない。




俺は、反射的にスティングから、体を遠ざけた。



………ズキ









さっきから、この痛みが収まらない。






痛みのせいなのか、それとも俺がただ、

おかしいだけなのか、本当に話が頭に入ってこない。








スティ「なぁ！アイリってさぁ…」




……………ドクン




ローグ「！？」






今のは…一体…………？






アイリの名前を聞いた途端、何かが…






ぐっと……くるような………。




そして、痛みは、収まるどころか酷くなるばかりだ。



ローグ「…すまない。急用を思い出した。席を外す。」



スティ「あっ！おいローグ！」





………気づけば、俺は席を立ち、ギルドの廊下を走っていた。



さっき、スティングが俺を呼んでいたが、今は

それどころではなさそうだったので

今に至る。







………………本当に





どうしたんだ…俺は…？









その一方で、スティングが怪しい笑みを浮かべているとも









知らずに………






……………

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