26話 ページ27
シウside
私は、愛した誰かのためになら、生贄になることも辞さない
黒い盾を胸に、共に立ち続けてくれた桃色の少女
その手で切り札を作り、導いてくれた万能の人
ただ一つの可能性を祈って、一人足掻き続け、私を送り出してくれた、若草の人
スタッフたちも。応えてくれたサーヴァントも
誰も彼も、私の大事な愛した彼ら
生贄になるのはそりゃあ嫌だ
生きていたいもん
世界なんて、背負いたくなんかなかったさ
でも、任されちゃったし、背負っちゃったんだから
なら、さ。私はどこまでも走るよ
地獄にでも、どこにでも、いくとも
それに、一回やるってなったんなら、最後までやるよ
途中でほっぽるのはなんかいやだし
だから命すり減らしてまで止まらなかったんだよ。止まることを許されなかった、だけっていうのもあるんだろうけどね
もうそこに、私の意思は存在しない。既に過ぎ去った過去、表紙を閉じた物語だ
心底、気持ち悪いけどね
クロウ「なら、鍵のことも知ってるのか？」
『…鍵に関しては知ってるというより、紋様術師としての推測になるかな。さっきのエマの力を引き出す文字通りの鍵。その意匠を見て、私はそう感じたよ』
エマ「そう、なんだ…でも、私の力ってなんなんだろう」
『……答えることが、できないわけじゃない』
その言葉に、再び視線が強くなる
ごめんね。これは、言えないや
『紋様術師は、神秘と縁深く様々な分野に精通している。だから理解する力は強いし、知っていることも多い
私自身、情報収集は得意だからね。案外知ってたりするものはある
私から言うのは簡単だよ。でも、それだとエデンの手紙の意味がない。手順すっ飛ばして欲しいものだけ手に入れるのは、物語においてご法度だ
君のこと、力のこと、起こっていること。知りたいのなら、君の足で辿りなさい。手伝いくらいならするから』
これを言うのは反則にもほどがある
物語のご法度。なんせ物語を壊しかねない危険行為だ
そんなことしたら怒られそうだなぁ、あいつに
あの傍観者は、物語を見ることが好きなようだから
『酷いことを言ってる自覚はあるけどね。私は、君の代替品にはなれないから』
エマ「……うん、わかった。何が何だかまだわからないけど、シウちゃんはいつだって真摯だから。答えてくれてありがとう」
ああ、やっぱり君は善人だなぁ
この先針の上に立たされるなんて想像すらせず、ただ目の前の私を気遣うなんて
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ルウ(プロフ) - 新作おめでとうございます！「魔界の異邦人」や「前世は柱、今世はヒーロー？」も応援しています！体調に気を付けながら更新頑張って頂けたら嬉しいです。 なんといっても、零月 さんの作品は神作だらけですからね！私の生き甲斐です！ (9月21日 22時) (
レス) id: e1051b8db4 (このIDを非表示/違反報告)
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