D.gray-manー2人で歩く道② (ページ6)

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癒しを② ページ6

『…う、うん…私も、大好き…』

突然の愛情表現と距離感に戸惑い、顔が熱くなるのがわかった。

ア「…可愛い。照れすぎですよ」

今度はそっと、後頭部に手を回された。
そのまま自然に顔が近付き、唇が重なる。
彼の甘えからなのか、いつもよりも長めに感じた。

しばらくして顔が離れると、背中に腕がまわり、ぎゅうと抱き締められる。
ふう、という彼の息を吐く音が聞こえたと思えば、脚と脚を絡められてさらに密着する体勢になった。

アレンは男性としてはやや小柄な方ではあるものの、ひとまわり小柄なAを腕の中にすっぽりと包み込んでいた。
まるで自分が彼の抱き枕になったようにも感じ、彼女は再び照れてしまう。

(わぁあ…)

ア「….Aも…きっと任務後で疲れてるでしょうに…僕の部屋に来てくれて…凄く嬉しかったです」

少し眠たそうに、ゆっくりとした口調で彼が話し始める。

ア「Aの…ぬくもりと…良い匂いと一緒に眠れるなんて…幸せだなあ…」

『ふふっ、私も幸せ。…アレンくんにこうやって抱き締められてると、凄く安心出来るから。良い夢見れそう。
…今夜はゆっくり休もうね。おやすみ、アレンくん。』

ア「うん。…おやすみ、A」

彼女の右手と彼の左手を重ね合わせたまま、2人は眠りについた。

ーー任務の合間の、ほんの短い時間でも。
こうして2人でゆっくり出来ること、一緒に眠りにつけることが、とても幸せなのだ。