D.gray-manー2人で歩く道② (ページ5)

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癒しを① ページ5

ーーアレンの部屋にて。

『……寝落ちしたのかな…』

任務続きだったアレンが戻って来ていると聞いたので、Aは彼の部屋を訪れていた。

ノックしても返事がなかったのでこっそり扉を開けてみると、ベッドにうつ伏せになって倒れ込んで眠るアレンの姿を見つけたところだった。

『あっ！髪乾かさないまま寝てる！風邪引いちゃうよ～』

シャワーを浴びてそのまま寝落ちしたであろう彼をゆっくり休ませたいのだが、風邪を引かれるのも困る。
彼の肩を掴んでゆさゆさと揺らす。

ア「んん……」

むくり、と起き上がった彼はまだ開ききっていない目でAを見つけた。

ア「A…？…Aっ！！帰ってたんですね！！」

『きゃっ！！』

彼女の姿だと分かった途端、眠気も覚めたようで。
嬉しそうに勢いよく抱きつかれた。
彼の濡れた髪からシャンプーの匂いがして心地良くなる。

『きっと疲れてるだろうなって思って。様子見に来たんだ。そしたら見事に倒れてたから…
ほら！髪乾かしてあげる！』

ア「ふふ、じゃあお願いしようかな…ありがとう、A」

彼をベッドの上に座らせ、上からふわりと頭にタオルをかけ、わしゃわしゃと乾かす。
向かい合わせになっているので、彼の優しい笑顔も視界に入り、こちらも思わず笑顔になった。

～～

『…これでよし！』

ア「ありがとう！……A、」

名前を呼ばれ、ゆっくりと抱きしめられる。
いつもの匂いと、あたたかさだ。

『….今日はもう、私もアレンくんも任務無いんだったよね。せっかくだし、アレンくんのこと沢山甘やかしちゃおうかな』

そう言うと、アレンは照れた顔をしてこちらを見て来た。

ア「えっ！甘やかすって…」

『2人であんまりゆっくり出来てなかったし、アレンくんはいつにも増して疲れてるみたいだし…何かして欲しいこととかあったら、何でも言って！』

ア「じゃあ…一緒に、寝て下さい…僕の隣で」

彼は照れたように、だけど嬉しそうに、Aにそう頼んだ。
Aは笑顔で大きく頷き、すぐ様彼のベッドに横になった。
空いている隣をポンポンと叩いている。

『うん！アレンくんも早く！ゆっくり休まなきゃ』

ア「ふふ、Aの顔を見ただけでも大分元気になりました」

彼もベッドに横になると、隣の彼女の腰を抱き寄せた。
1人用のベッドに2人で寝転んでいるので、顔の距離も自然と近くなる。

『わっ』

ア「…大好きです、A」