D.gray-manー2人で歩く道② (ページ13)

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【長編】花開く瞳＊プロローグ① ページ13

ラ「はぁ～～～っ！つっかれたさ～～…」

白く輝く方舟の中から、いかにも眠たそうに欠伸をしながら、長身の赤毛の男が現れた。

室内の床に着地してぐぐっと伸びをしていると、直ぐに後ろからブックマンが飛び出す。

ブ「全く。まだ若いくせして、これくらいで大袈裟じゃな」

うるせえ、といつものように言い返していると、視界の片隅に、煌びやかなタキシードに身を包んだ少年が入って来た。

ラ「ん？なんだありゃ。なんであんなキッチリした格好のやつが方舟から……って、」

アレン！？！？と思わず叫んでしまった。
右下にいるブックマンがこちらを睨んでいる気がしなくもないが、ラビは構わず彼の方に駆け寄る。

アレンはいつもの団服ではなく、ラビが言うようにキッチリとしたタキシードを着ており、首元のネクタイを緩めている所だった。

普段下ろされている伸びかけの髪の毛は後ろで結ばれており、こうして黙って立っていれば、実際の年齢よりも大人びて見えた。

ア「あ、ラビ！任務帰りでしたか」

ラ「いや、すげぇ突っ込みたいんだけどアレンさん…なんでそんな格好してんさ？任務だった訳じゃないよな」

ア「いえ、れっきとした任務でしたよ」

ラ「はぁ！？」

これまたどういう冗談を…とラビが混乱していると、アレンは何かに気づいたようで、方舟に向かって笑顔で手を差し伸べていた。