D.gray-manー2人で歩く道 (ページ48)

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バレンタインデー⑧ ページ48

ミ「ごめんなさいごめんなさいっ！！私のチョコのせいで……どうお詫びをすればぁ！」

『いえいえ、ミランダさんは悪くないですよ。何も気にしないで下さい！』

あの後、アレンがベッドで眠っている間に、Aは彼の暴走によって倒れていた科学班のメンバーや神田、ラビ達をベッドに運んだ。

その後、話を聞いたミランダが大慌てで謝りに来たり、ティモシーやエミリアにも頭を下げられた。

～～

『ラビくん、神田くん、アレンくんを止めようとしてくれてありがとね！すっかり助けてもらっちゃった』

神「チッ酔っ払ったモヤシ、ありえねぇ攻撃して来やがった…」

ラ「俺らのことはいいんさ！！Aちゃんはあれから何かアレンにされなかったさ！？変なとこ触られたりされなかったさ！？」

神「うるせぇ」

『まぁ…なんとか…イノセンスで無理やり気絶させちゃったんだけど…今はゆっくり寝てるよ』

神/ラ(イノセンス使ったんか…)

酔っ払ったアレンも恐ろしいが、彼氏をイノセンスで撃退するAも恐ろしいと感じた2人であった。

～～

(ガチャッ)

『…あっ！アレンくん！！目が覚めたんだね』

ア「んん…A…僕は一体…頭がものすんごく痛くって……」

『やっぱり覚えてないんだねぇ。とりあえずお水飲んで！』

ア「はい……ーーもしかして、僕の知らない間に何かありましたか？」

『…うん。お陰様でかなり大変だったよ～』

ア「う……まさかあんな形で、口にアルコール入りのチョコが入ってしまうとは思いませんでしたよ…」

頭を抱えて項垂れるアレンを微笑みながら見つめ、優しく頬を撫でる。

『そんなに思いつめなくて大丈夫だよ！神田くんやジョニーくん達がちょっと怪我しちゃったくらいで、平和に終わったから！』

ア「それは…平和に終わってはいないです…」

『ふふっ。落ち着いたら様子見にいこっか。…もう酔いはないかな、頭痛いくらい？』

ア「はい、もう平気です！…それより、Aは大丈夫でしたか？」

『へ、何が？』

ア「…」

真剣な顔でじっと見つめられる。
ごまかそうとしたが無意識に、またさっきの彼を思い出してしまった。

『…っ、大丈夫だよ！』

ア「嘘ですね。一瞬目が泳ぎましたし、顔逸らしましたし」

『だっ大丈夫だもん…本当に』

ア「…顔、赤いのに？」

するりと頬に手を伸ばされる。
　

いつもよりも変に彼のことを意識してしまう。
彼の視線や温もりに、顔の熱が収まらないのだった。