1人の存在の大きさ ページ19
支部長室に向かいながら、フォーはAとの会話…と、その前に会っていたアレンとの会話を思い出していた。
フォ(…まさかウォーカーが…な。ちょうどAの奴が恋について悩んでる時だしな〜…)
バクも前に、ウォーカーなら妹の相手として申し分ないだとか言っていた。
ーそれは良いのだが、彼女の方はどうだろう。
フォ(あいつはまだ自分の気持ちすら全然分かってないみたいだし…ウォーカーの気持ちになんざ気づいてないだろうな…。ていうかウォーカーのことは好きなのか…？？)
自然と難しい表情になる。
Aが実際の所謎が深すぎて、検討がつかない。
バ「…フォー、どうしたそんな顔して入ってきて…。何か用か」
フォ「んー用はあるんだけどよ…。色々気になってな…」
バ「…もしかしてAか？」
フォ「ん。…あいつ、色々と大丈夫かな…」
バ「大丈夫だよ。あいつは心配いらん。」
フォ「何カッコつけた顔で言ってんだよっ！！！」
バ「ぐふぉあっっっっ！！！」
フォーが思いっきり殴る。バクは遠くまで飛ばされた。
フォ「…まあ悩んだ所で何かが変わる訳じゃねえんだけどよ」
バ「八つ当たりかっ！！！」
フォ「うっせぇ！！…で、用ってのはな。伝えたいことがあってよ、……アクマが恐らくこっちに来る。」
バ「…！！それは確かなのか？」
フォ「今はまだ微かに感じるだけだ。…でも、近くに来てるってことは間違いなくココ狙いだろうな。」
バ「…そうか…。一体どうして…」
フォ「たぶんAのイノセンスを狙ってるってのと…ウォーカーが戦ったアクマの連れの可能性がありそうだな。」
バ「Aは戦える状態だし、戦力としても問題はないと思うんだが、ウォーカーが戦うのはきついだろうな…」
フォ「…ま、ワタシとあいつで片付くだろうよ」
バ「…昔もお前達2人に片付けてもらっていたもんな。また頼むよ。」
フォ「はいはい。…とりあえず、他の奴らにも伝えて置いた方がいいぜ。」
バ「わかった。ありがとなフォー」
フォ「……お前って本当にシスコンだよな」
バ「は！？！？何を言うっ！！！あ、おい待て！！！」
慌てて否定をするバクを無視して、支部長室を後にした。
アクマがこれから来るかもしれない状況だが、正直言って今までよりも緊張感はない。
フォ(あいつがいるかいないかで大分変わるんだな…この間は本当に危なかったのに…)
「…とりあえず、戦いに備えて休むかっ！」
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作者名：ナジカ | 作成日時：2017年9月9日 19時
