D.gray-manー帰ってきた女エクソシスト

アジア支部へ ページ28

A『これでよしっ！…と。』


白衣に借りてきた書物や大量の資料、そして兄とお揃いのベレー帽をまとめ、両腕で胸元に抱える。


A『4年ぶり…かあ…楽しみだなぁ〜』

〜〜

自室を出て、方舟がある部屋に向かう。
廊下を歩いていると、遠くから声が聞こえてくるような気がした。


A『…ん？気のせいかな〜』


気のせいではなかった。後ろから両手を広げながら、もの凄い勢いでラビが走ってきているのだ。


ラ「Aちゃ〜〜ん！！！！ただいまただいまただいま〜〜！！！！」


A『！？ラビくん！？』


ラ「おかえりのハグしてくれさ〜〜！！」


A『ラビくん、おかえりなさ…』


(ドガンッッッッッ)


A『い…。あれ、アレンくん、神田くん！』


勢いよく彼女に飛びつこうとしたラビであったが、ちょうど通りかかったアレンと神田に鉢合わせた。

ラビの飛びつきはAに届くことはなく、男子2人の殴りにより阻止された。


ア「ふー危なかった。こんな変態に飛びつかれなくてよかったです、A。」


神「気色わりぃんだよバカ兎。…刻むぞ。」


ラ「お前ら2人…俺にあたり強くね……」


A『ラビくん！…任務お疲れ様！』


Aは、床に倒れているラビの元に駆け寄り、笑顔で声をかけた。


ラ「Aちゃん…！ただいまさ〜！！(ぎゅっ)」


A『わわっ…おかえり〜！』


ア「うわぁ…」


神「変態兎が。」


ラ「…あれ、Aちゃん、その荷物は何さ？」


A『ああ！これからアジア支部の手伝いに行くから、その準備でね〜』


ア「教団でしばらく落ち着いたら、支部にも向かうって前に言ってましたもんね。」


ラ「じゃあ、しばらくこっちには来ないんさ〜？」


A『そうだね〜、といっても今回は5日間だけ！いつもは1週間とか2週間だけど。』


ア「寂しくなりますね…」


ラ「はやく帰ってきてな〜。頑張って！」


A『うん！じゃあ私、そろそろいくね！』


ア、ラ「行ってらっしゃい！！」


神「…」


〜〜


ーー方舟前にて


コ「それじゃあAちゃん、行ってらっしゃい！バクちゃん達のこと、頼んだよ。」


A『はーい！行ってきます！』


(久しぶりのアジア支部でのお仕事だ！会いたかった人達もたくさんだし、楽しみだなぁ。…頑張らなくちゃ！)


ーーこうして、彼女は方舟へと入っていった。
アジア支部での生活が、ほんの数日だが始まる。

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