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3. ページ5
「お？！
Aじゃねぇか！」
「Aさん？！」
カウンターにいる私に気付いたらしいナツ、それと聞き覚えの無い女の子の声
振り向くといつもと同じ笑顔のナツと、顔を見てもやはり知らない女の子
目を輝かせる女の子はとりあえず置いておいて、
「おかえりナツ」
「おう！
Aもな！」
「私はもう出るけれど」
「んな？！
じゃあ行く前に勝負だ！」
《飽きないね》
ナツの言葉にヴァルトがため息混じりに言う
それに胸のうちで同意し、ナツの言葉を聞き流して今度は女の子に向き直る
「初めまして...よね
私はA」
「おい！」
「あたし、ルーシィです！
よろしくお願いします！」
元気な子だ
それにとても素直そう...私と違って
《ストップ自虐思考》
浮かんだ言葉を遮るようにそう言われる
〈そんなつもりではないのだけど〉
素直、というか感情の表出が豊かな子だと思ったのだ
私の感情表現が希薄なのは周知の事実であり、こういう子は私には少し眩しい
でも、嫌いじゃない
「うん、よろしく
...まぁ、ギルドに滞在する時間が短いからあまり会うことはないかもしれないけれど」
「なぁ、勝負しろって！」
ルーシィに応えながら、あまりにしつこいナツに視線を流し内心ため息を吐いた
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作者名：金城にこ | 作成日時：2017年1月15日 19時
