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26.side:ガジル ページ30
仕事に向かうため痛む身体をそのままに町を抜けた
「くっそ、いてぇな」
口に残る血の味に顔を顰める
「あら」
聞き覚えのある声が風に乗って届く
無視しても良かったが、つい先ほど(頼んではないものの)庇われた相手だ
仕方なく視線を向けると感情の読めない瞳とぶつかる
追いかけてきた訳ではないのだろう
コイツは殆どギルドに留まることなく依頼を受け続けていると聞いている
「大丈夫?」
ふらつく足取りの俺を見て声をかけてきたがその表情は動かない
「ほっとけ」
素っ気なく返せば離れていくだろうと思ったのに
「自己紹介がまだだったかしら
私はA」
「聞けよ?!」
意外とフレンドリーか?!
その態度で?!
面倒な奴に捕まったと深いため息を吐いた
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作者名:金城にこ | 作成日時:2017年1月15日 19時