第3話 友達 ページ5
｢ねぇねぇ。一緒に帰ってもらってもいいですか？｣
「ちょっとAちゃんと話してみたくてさ！」
私はあのキャーワー自己紹介の後の入学式で無駄に長ったらしい校長先生の話などを半分寝ながらうまく流した。
そして気が重くなるくらいの大量の教科書を貰いい帰ろうとしていた。
そして冒頭に書いてある様に2人の女の子に誘われたのだ。
私は昔から友達を作るのが苦手だった。
小一のの時、友達になろう、と言ったら「嫌だ」って言われたのがトラウマになっているのだ。
まさか「嫌だ」と言われるとは思っていなかったので結構傷ついた。
それからというもの断られない、と心の中で思っていても人に話しかけるのが苦手になっていた。
でも話しかけるのは苦手でも話しかけられればそこから話題を繋ぎ友達になってもらっていた。
今回も無事に友達が出来たようだ。
ーーよし！今回も話しかけてくれる人がいた。ラッキー☆。
｢うん。良いよ！私もクラスの誰かとちょっとしたこととか話してみたかったんだ！｣
私が満面の笑みで答えると途端に緊張していたのか固まっていた顔が緩んで、明るくなった。
｢本当ですか！？ありがとうございます。じゃあよろしくお願いします。Aちゃんとは"友達"という関係でいいですか？｣
「もっちろん！」
ーーよし友達ゲット！初日からハッピーだな〜。
｢ありがとうございます！私は西村優です。よろしくお願いします！｣
「私は木戸凛だ！」
優ちゃんは眼鏡をかけていていかにも優等生という感じだ。
肌も白くて眼鏡の奥に見える黒い瞳は大きくてぱっちりしている。
髪は黒いロングで美人だ。
凛ちゃんは茶色い瞳と髪でショートカットだ。
いかにも体育会系って感じだ。
分類すると元気ハツラツ系のカワイイ系だ。
ーー優ちゃんも凛ちゃんも可愛いなー。それに何よりも優しそう！こんな子達が友達で私って幸せ〜。
「みんな一緒のクラスだしいつでも話せるね！」
「おう！そうだな！」
「Aちゃんと毎日話せるなんて夢見たいですよ！ 」
こうして私は無事に友達を作ることが出来たのであった。
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作者名：*lemon* | 作成日時：2018年3月11日 18時
