羨む気持ちから生まれた願い ページ11
『お邪魔しまーす』
部屋には、布団の中ですやすやと規則正しい寝息をたてている厚藤四郎と前田藤四郎。寝ている彼らに巻かれている包帯を取り替えている鯰尾藤四郎、骨喰藤四郎がいた。
一期「鯰尾、骨喰、主殿を連れてきたよ」
出来るだけ二人を起こさないように、小声で脇差二人を呼べば、くるりと振り返り目を輝かせていた。
鯰尾「主さん、厚と前田の手入れをお願いします！」
『分かった。分かったからまずは、二人を手入れしないと』
骨喰「……俺たちは後で良い」
『それは駄目。もし寝ている二人を先に手入れして、目が覚めたときに君ら二人が重傷のままだと二人は罪悪感しか残らないと思うから』
霊力で脇差二人を治し、厚藤四郎と前田藤四郎の間に座る。
包帯をしていても、痛々しい傷が目に見える。
大切に、優しく二人の本体を取り出して傷を完治させる。
『これで大丈夫。ところで、どうして二人は人間なんかを信じるの？ 沢山酷いことされたはずなのに』
鯰尾「俺、どんなに酷いことされても、過去は振り返らないって決めてるんで！」
骨喰「……主なら、信じられる気がしたんだ」
人間に酷いことをされても尚、希望を捨てない彼らは凄いと思う。
厚「うぅ……」
前田「あ……」
目を凝らしながら起き上がる二人を見て、ホッと胸をなで下ろす一同。
『どこか痛むところはある？』
厚「どこも痛くない……アンタが治してくれたのか！」
前田「ありがとうございます！」
『お礼はいいよ。完治したならそれで』
乱「厚〜！」
平野「前田！」
家族であり、相棒のような存在であろう厚と前田に、乱と平野は飛びつく。
彼らが重傷になってから、この二人は折れたのだろう。
大切な人をおいて先に逝ってしまうことが、どれほど苦痛なのかは当然ながら私は知らない。
だからこの感動の再会も、あまり感動しないのだ。
薬研「大将、どうかしたか？」
『ううん、何でもない』
きっと私は、彼らを羨ましがっているのだろう。
私の今の願いはもしかしたら
“本当に守りたいと思える存在が欲しい”
なのかもしれない。
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月姫(プロフ) - 続編おめでとうございます！最後に姉sideがきたのが嬉しかったです！日吉さんと舞織さんの会話も気になりますので、更新頑張ってください！ (2018年4月20日 21時) (
レス) id: 0b4b9a8bd2 (このIDを非表示/違反報告)
まじゅっちゃん - 液晶よ邪魔だ、どけさん» わざわざありがとうございます！更新頑張らねば！ (2018年4月15日 14時) (レス) id: 3901ea4c7e (このIDを非表示/違反報告)
まじゅっちゃん - 十六夜さん» 夢主は強い。だからこそ、どんな試練が来てもどうやって刀剣たちと共に乗り越えられるのかが見所です。ほんっと、クソ政府なんて滅べばいいのに（笑） (2018年4月14日 16時) (レス) id: c4baafbcb4 (このIDを非表示/違反報告)
液晶よ邪魔だ、どけ - 面白過ぎて更新されていないか覗きにくる最近です。主人公の性格がドストライク！更新頑張ってください！ (2018年4月14日 15時) (レス) id: 969ac3a2f0 (このIDを非表示/違反報告)
十六夜 - 不穏な予感を最後に残していますが、私としては、夢主にこれ以上の不幸が来てほしくないと思ってます。ブラック政府マジで許すマジ！でも、夢主ならどんなことでも乗り越えていける。刀剣たちと共に。今度こそ、刀剣たちと夢主で幸せになって欲しい！更新頑張って下さい (2018年4月14日 11時) (レス) id: 625c8539c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まじゅっちゃん x他1人 | 作成日時：2017年12月25日 12時
