現在進行形で君が気になる・・・かも【歌い手】

よんじゅういち ページ6

『っ・・・！？』



見ちゃいけなかった。聞いちゃいけなかった

泣いている真冬を

それを拭いながら抱きついている翔太を

その熱い雫の理由を




水を飲みにリビングから繋がるキッチンへ行こうとして

ドアに手をかけたとき、二人の声が聞こえた


『・・・っ！！！！』



嘘でしょ？


ふたりが泣いているのは、私のせいなの？


翔太か、真冬か、そらるを選ばなきゃいけないの？


選択で、皆が幸せか、不幸かが決まっちゃうの？



『・・・・ﾎﾞｿ((ごめん・・・！』


逃げ出した


足音を立てずにくーの寝ているベッドにもぐり飲んだ


くーを抱きしめて、小さくあげる声も届かずに


理由もわからずに泣いていた


選ばなきゃいけないの？

あんなに、邪険にしてたのに、私を好きになったの？

私なんかを？

みんなには、もっとつりあう人がいるでしょ？



『どうして・・・私のなの・・・っ？』


私が、カルマってばれなければ

関わらないで、平凡に３年間すごして

特に思いでもないまま卒業していれば




『こんな・・・っ気持ちになんなかったのかな・・・っ！』


胸が締め付けられる

初めての感覚

大嫌いだった皆が、好きになった気がしてはいた


この好きと、翔太たちの好きは違うの？

このままじゃ、だめなのかな・・・







現在進行形で・・・


『過去を消したい・・・！』

今も昔も未来も全部


皆が笑っていられる時間にならないかな


私は一人でめろんぱんを食べて、仕事をこなして



『ごめんね・・・？皆、ごめん・・・・』



気がついたらすでに夢の中だった

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