純情ブルーローズ【佐野玲於】

今までどおり ページ19

玲於side






玲於「 …というわけです。」


涼太「 なるほどね〜それで調子が出なかったってわけか。」


玲於「 …そんなとこ。」







取材の日、飲み物買いに行くって言ってAちゃん探してたこと

声かけて連絡先交換してもらったこと

初めての食事のときに告白したこと

ついこの前好きな人がいるって知ったこと



Aちゃんとあったことを思いつくかぎり全部話した




涼太「 でもさ、付き合ってはないんでしょ？」


玲於「 そう言ってた 」


涼太「 じゃあまだそんな落ち込む必要なくない？」


玲於「 え？」


涼太「 だって要するにフリーでしょ？まだAちゃんが玲於を好きになる可能性なんて十分にあるじゃん？てかそもそもこんな短期間で好きになる方が普通は難しいって 」







…俺焦りすぎてた？


自分が出会ってすぐ好きになったもんだからもっと前から知っててもっと前から片思いしてる気がしてたけど

実際は、出会ったのすら、最近のことで




テーブルの上に置いてある携帯の画面を覗けば

また一緒にレストラン行きたいです ってAちゃんからのライン


普段敬語なんて使わないのに



それ見ただけで、愛おしさが溢れる






玲於「 …ほんとその通りだわ、まじでこんなことで皆にも迷惑かけて、だめだめじゃん。」


涼太「 ふふっそんなことないよ？」


玲於「 多分、焦りすぎてた、と思う 」


涼太「 それはそうかもね？」


玲於「 はあ、どうすりゃ好きになってくれっかなー 」


涼太「 今までどおりでいいんじゃない？」


玲於「 今までどおり？」


涼太「 そう。今までどおり。玲於がしたいようにすればいいじゃん。」


玲於「 …好きって伝えすぎて引かれてねえかな 」


涼太「 今更それ？そしたらとっくに嫌われてると思うしご飯なんて行かないと思うけど 」





ご最もです…

急にきたブラック涼太くん



だけどちゃんと優しさを感じるんだよな

感謝しなきゃ






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