純情ブルーローズ【佐野玲於】

王子 ページ18

玲於side







玲於「 ごめん、おまたせ 」


涼太「 だいぶ待ったよ？」


玲於「 …奢る 」


涼太「 やったー 」





ラインで送られてきてた待ち合わせ時間は今より1時間も前で

一人でなにも頼まず待ってたらしい涼太くん



適当に注文を済ませて、個室から出ていく店員さんを見届けて





涼太「 で？なんかあったの？」


玲於「 え？」


涼太「 玲於最近なんか変じゃん。ちょっと前は気持ち悪いくらい浮かれて調子良さそうだったのに、最近、今日なんて明らか調子悪かったっぽいし 」


玲於「 あー、いや別に。気のせいだよ 」


涼太「 そんなわけないじゃん 」





まあ無理には聞かないけどさ、だって

なんかもう涼太くんには頭が上がらない



ちょうど店員さんが持ってきた生を一杯一気に飲み干してから口を開く





玲於「 あのさ、涼太くん 」


涼太「 うん？」


玲於「 …一目惚れ、って信じる？」


涼太「 ちょっ、玲於、一目惚れしたの？笑」


玲於「 はあもう絶対笑うと思った 」


涼太「 ごめんごめん。笑 」






そりゃ笑うよなあ、わかるよ、涼太くん



笑いが落ち着いたのか

おしぼりで口を拭いてから話を戻し始めた






涼太「 …お相手は？どちら様？」


玲於「 前に俺らにインタビューしてくれた雑誌の編集者 」


涼太「 もしかして夏の？亜嵐くんと3人のやつ？」


玲於「 …そう、それ 」


涼太「 あ〜、あの子かあ。」


玲於「 覚えてんの？」


涼太「 だって玲於ミカちゃんには興味なさそうにしてたのに、その子の前だと様子変だったし。かわいかったし。」


玲於「 …そっ、か… 」





…涼太くんってほんっとそういうのよく見てる


周りの変化に気づきやすいっていうか

視野が広いっていうか





涼太「 とりあえず時間あるしさ、ゆっくり話聞かせて？」





もう全部話そう

王子に頼ろう、助けを求めよう






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