検索窓
今日:26 hit、昨日:0 hit、合計:298,572 hit

19 ページ20

.





「二人とも遅いよ〜。俺ドリンク10杯も飲んじゃってお腹いっぱいなんだけど」

「お前飲み過ぎ!6限まであるって言っただろ!」

「あはは、たま、ごめんね?」

「二人も来たことだし、ご飯頼もうか」





ファミレスに着くと俺はたまの隣に、藤ヶ谷は横尾さんの隣に座った。


向かい合う形で座った藤ヶ谷は

俺と目が合うたびに口の端を上げて

俺はその度に心臓の鼓動が早くなる。


だから、なるべく前は見ないように

たまの広げているメニューをジッと見る。


隣で小さく笑う声が聞こえて

ふと、たまの方を見ると微笑まれた。


ああ、もう。

全てお見通しみたいな顔しやがって。





「皆決まった?」

「あっ、待って、まだ決まってない」





横尾さんが注文を取ろうとして、俺は慌ててメニューを見る。


やばい、何にしよう。


なかなか決められないでいると

前からクスクス笑う声が聞こえてきて

俺は思わず顔を上げた。





「決められないの?」

「あ…、う、うん」





微笑んだ藤ヶ谷と目が合う。





「藤ヶ谷は何頼むの?」

「俺はこのオムライス」





メニューのオムライスを藤ヶ谷が指差す。


藤ヶ谷、オムライス好きなんだ。

俺、肉食べようと思ってたけど…





「俺もそれ食べようかな」

「じゃあ、注文するよ」





横尾さんが注文を取ってくれる。





「同じので大丈夫だった?」

「うん、美味しそうだったから」





藤ヶ谷の好きなもの知りたい。

藤ヶ谷と同じものを食べたい。


自分にこんな女々しいところがあるなんて知らなかった。





20→←18



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (297 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
694人がお気に入り
設定タグ:藤北
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ぴーすけ(プロフ) - kouseiさん» Sさん、いい感じにしめてくれましたよね!笑 切なかったり、楽しかったり。まだまだいろんな2人が見れると思うので、引き続きお付き合いお願いします( ´ ▽ ` )ノ (2016年3月25日 12時) (レス) id: ed0adb3f82 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーすけ(プロフ) - たいちゃんらぶさん» 2人にとって、最高の思い出にさせてあげることができて本当に嬉しいです。楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうので、これから2人はまだ現実で色々悩んでもらう…かも!?です。何せ先を決めてないのでこれからどうなるか私にもまだまだ未知数です。笑 (2016年3月25日 12時) (レス) id: ed0adb3f82 (このIDを非表示/違反報告)
kousei(プロフ) - えぇっ!最後がすごく気になる感じに… 夢は覚めるものって何があったんでしょう?なんだか切ない予感がします(泣) (2016年3月24日 20時) (レス) id: 2f946ced33 (このIDを非表示/違反報告)
たいちゃんらぶ(プロフ) - ふたりにとって最高の思い出♪にキュン。太ちゃんもみっくんもお互いの言葉が本当に嬉しかったんだなぁって私も嬉しいです♪楽しい時間が過ぎるのは早いですよね‥太ちゃんの様子・・心配で気になります‥どうしたんだろ‥夢の時間が終わっちゃった(泣)続き待ってます (2016年3月23日 20時) (レス) id: c5bfccd947 (このIDを非表示/違反報告)
たいちゃんらぶ(プロフ) - 渉サン玉チャンの粋な計らい・・ホントかっこいいですよね♪そのキモチを受け止めてみっくんが太ちゃんに一生懸命伝えた言葉‥見ていてグッときました(泣)パレードは見れなかったけどふたりにとっては素敵な時間♪という想いが伝わってきました♪もぅすごーく感動 (2016年3月21日 9時) (レス) id: c5bfccd947 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:S・ぴーすけ | 作成日時:2016年2月15日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。