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「そもそもさ…たまって、そういうの偏見ないの?」





たまに続いてタイムカードを押して、そのままいつもの定位置に立つ。

夕方を少し過ぎたこの時間帯は、比較的お客さんが少ない。





「そういうのって?」

「…俺も藤ヶ谷も、男同士だろ?」





質問を質問で返すたまは、不思議そうな顔をして振り返った。



当たり前のように、俺の片思いの相手が藤ヶ谷だというたま。

男と男というのは特に日本ではマイノリティなはずなのに、そう言ってのけるたまが不思議だった。

たとえば、本当に俺が藤ヶ谷を好きだとして。…気持ち悪いとか、思わないのだろうか。





「あー…言われてみれば、そうだねー」

「おま…」





ゆっる…

気の抜けるようなたまの返事に、ずっこけそうになる。





「でもさ、好きになっちゃったらしょうがなくない?」





聞く相手を間違えた、と思っていたが、たまのその言葉に小さく目を見開いた。





「だって別に、犯罪でもないじゃん。好きになった相手がたまたま男だっただけ。でしょ?」





そう言ってにっこり笑うたまに、最近の高校生は侮れねーなと何も言い返せなくなる。

俺をからかって、楽しんで。それだけかと思ってたのに、意外にも彼はちゃんと考えていたらしかった。






「…俺が片思いの相手って言って、みつはすぐにがやの名前だしたじゃん。」





いきなり声のトーンをかえるたまに、思わず身構えてしまう。
笑みを消して、まじめな顔。…そんな顔、滅多に見せたことないくせに。





「その意味、考えてみなよね」





そう言って、笑って。
頭をひとつ撫でてレジに向かうたまを、心底ずるいと思ってしまった。







ーああ、藤ヶ谷のことか







(…言われなくても、考えてるよ)





口では否定して、強がってみても。
気付いたら考えてるし、会えば、話せば胸が高鳴る。





たまに撫でられた頭に手を置いて、思い出すのはやっぱりあいつのことだった。

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ぴーすけ(プロフ) - kouseiさん» Sさん、いい感じにしめてくれましたよね!笑 切なかったり、楽しかったり。まだまだいろんな2人が見れると思うので、引き続きお付き合いお願いします( ´ ▽ ` )ノ (2016年3月25日 12時) (レス) id: ed0adb3f82 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーすけ(プロフ) - たいちゃんらぶさん» 2人にとって、最高の思い出にさせてあげることができて本当に嬉しいです。楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうので、これから2人はまだ現実で色々悩んでもらう…かも!?です。何せ先を決めてないのでこれからどうなるか私にもまだまだ未知数です。笑 (2016年3月25日 12時) (レス) id: ed0adb3f82 (このIDを非表示/違反報告)
kousei(プロフ) - えぇっ!最後がすごく気になる感じに… 夢は覚めるものって何があったんでしょう?なんだか切ない予感がします(泣) (2016年3月24日 20時) (レス) id: 2f946ced33 (このIDを非表示/違反報告)
たいちゃんらぶ(プロフ) - ふたりにとって最高の思い出♪にキュン。太ちゃんもみっくんもお互いの言葉が本当に嬉しかったんだなぁって私も嬉しいです♪楽しい時間が過ぎるのは早いですよね‥太ちゃんの様子・・心配で気になります‥どうしたんだろ‥夢の時間が終わっちゃった(泣)続き待ってます (2016年3月23日 20時) (レス) id: c5bfccd947 (このIDを非表示/違反報告)
たいちゃんらぶ(プロフ) - 渉サン玉チャンの粋な計らい・・ホントかっこいいですよね♪そのキモチを受け止めてみっくんが太ちゃんに一生懸命伝えた言葉‥見ていてグッときました(泣)パレードは見れなかったけどふたりにとっては素敵な時間♪という想いが伝わってきました♪もぅすごーく感動 (2016年3月21日 9時) (レス) id: c5bfccd947 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:S・ぴーすけ | 作成日時:2016年2月15日 0時

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