tell me27 ページ28
宮地さんがこんなに荒い飲み方をしたのを見たのは初めてで、とりあえずお水を貰おうとVIPルームから出ようとすると急に背中が温かいものに包まれた
宮地「…A、行くな…何処にも行くなよ…」
「不安がらせてしまってすいません…」
宮地「Aが居てさえくれればいい…ずっと、側に居てくれ…」
「…大丈夫ですよ、側にいます」
宮地「………A、好きだ。」
「…好き?」
宮地「A以外……愛、せ………ねぇ………」
「…み、宮地さん?」
肩にずしっと重みが走り、立っていられなくなりその場に座り込む。顔だけ宮地さんの方へ向け、様子を伺うと私の首に腕を回し酔い潰れて眠ってしまっているようだった
ポーチに入っている携帯で敦くんを呼び宮地さんをソファーに運んでもらうと「俺は人運び屋じゃないんだけどー」と文句を言いながらVIPルームを後にした
起こさないように宮地さんの頭を自分の膝に乗せ、綺麗な金髪の髪をゆっくりと何回も撫でて宮地さんが目を覚ますのを待った…
…煙草の匂いが鼻を掠め目蓋を上げるとさっきまで私の膝で寝ていた宮地さんがぼーっと煙草を吸っていた
「…宮地さん?」
宮地「A、起きたか?おはよう」
「私、もしかして眠ってました?…ごめんなさい…」
宮地「…いや、多分俺が先に寝ちまったんだろう?悪りぃな、記憶が無くって…」
「気にしないで下さい!珍しく凄く飲んでましたし、お仕事でお疲れの様子でしたし…」
宮地「…ありがとな、」
そして飲みつぶれていたはずの福井さんがやってきて「A大丈夫か?1時間前くらいにもう一つのVIPルームに今吉様がいらしている、今はヘルプを着けているから気にするな」と時計を見ると針は11:20分を指していた
宮地「今日はもうお暇するわ」
福井「珍しく引き上げが早いな」
宮地「Aの客来てんだろ?そいつがいるのにA貸し切ってしまっていたからな…
またゆっくり話が出来る時に来るわ、仕事も山場は超えてるしよ」
福井「まだ時間あるぞ?」
宮地「いやいいわ、会計してくれ」
そういうと福井さんがインカムで宮地さんの会計を伝えると暫くして氷室さんが伝票を持ってきて、それを宮地さんが受け取るとお金を挟み氷室さんに渡した
ハンガーにかけられた上着を宮地さんに渡し、福井さんと一緒に宮地さんを入り口までお見送りすると私の頭に手を置き「あんまり話せなくて悪いな、今週中にまた来るわ」といい扉の向こうに去っていった
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作者名:ちっぴー | 作成日時:2015年2月27日 1時