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第6話 ページ9

満腹になるまで食べ、ようやく腹が落ち着いてきたタイミングで切り出した。

「ねえ、紅葉姐さん」
「何じゃ?真理」
「“ぽーとまふぃあ”って、何?」

さっきオレが目を覚ます前の話を聞いていた時に出てきた言葉。
紅葉姐さんが所属している組織だというのは判ったが、まだいまいちピンと来ない。

「真理は本当に何も知らぬのじゃな」

姐さんはそう言って苦笑する。
少し呆れられている様な感じはしたけれど、かいつまんだ説明はわかりやすかった。

「……まあ、およそこのような組織じゃ」
「へえ……」

「あ、そうだ紅葉姐さん。もう一つ聞きたいんだけど……その…………」
「何じゃ、言うてみよ」

遠慮するなと言うたばかりであろう?

そう言われてしまえば尻込みし続けるのもむずかしい。

「……建物が一瞬で消し炭になった、って奴、オレが犯人かも知れないんだよね…………?」

区切って、選んで、やっと絞り出した問いを。
紅葉姐さんは迷う素振りも見せずに肯定する。

「その可能性は極めて高いのう。そなたが犯人だと断じても良いかも知れぬな」

「…………だったら、どうしてオレは、今こうして生かされているの?
建物が消し炭になる位だったらきっと、中に居た人達だって」
「ああ、焼死体となって発見された」

紅葉姐さんはオレが言い終わる前にそう言った。
姐さんは言葉を続ける。

「じゃが、後になって奴等がマフィアの裏切り者であったことが判明した。
…………それに、真理。そなたは敵組織の尖兵などではない」


「目を見れば判る」と彼女は言った。「今回の事は恐らく、異能力の暴発による突発的なものであろう」とも。

「……詰まる所、そなたを生かしておるのはそなたを殺す理由が無いからじゃな」

えっと……、つまりだ。


結果としてマフィアに損が無かったからオレは今生かされている、という事らしい。




………………は?

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作品ジャンル:アニメ
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fiest(フィエスト)(プロフ) - 怪盗MOONさん» コメントありがとうございます。不定期更新になっていますが頑張ります! (2019年12月29日 8時) (レス) id: 1f83ad1ac9 (このIDを非表示/違反報告)
怪盗MOON - 怖い!姐さんが怖い!けど面白い!頑張ってください! (2019年12月28日 19時) (レス) id: a4bcfb41fb (このIDを非表示/違反報告)
fiest(フィエスト)(プロフ) - はらさん» ありがとうございます。外しておきました! (2018年4月23日 10時) (レス) id: c32790ae98 (このIDを非表示/違反報告)
はら - オリジナルフラグ外して下さいねー (2018年4月22日 22時) (レス) id: 3032af9fae (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:fiest(フィエスト) x他1人 | 作成日時:2018年4月22日 21時

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