5＋1

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その後、俺は電車で帰ったが、ぼーっとしていて降りる駅を逃しそうになった。

家にいてもぐるぐるとあのことを考えてしまいそうで、家の周りを何も考えずに何周もしてしまう。

あの間合い、あの顔。………あのガチっぽさはなんだ。
またリアルに北斗を思い出してしまって顔を熱くしていると、その北斗から電話がかかってきた。


びっくりして飛び跳ねそうになったが、なんとか出る。


北『あ……こーち？さっきは変なこと言っちゃってごめんね……

実はさ。今度映画で、告白のシーンがあって……。その練習しちゃった』





………………………………なんだよ！！！！！！！
変に意識した俺がバカみたいじゃん！！！！！笑

俺は超恥ずかしくて、「なんだよー！なんなん軟骨！！」というジェシーのようなめちゃくちゃ寒いギャグで誤魔化した。



…………後日。公開になった北斗の映画をジェシーと一緒に観にいった。


………………………名前の部分以外は一語一句同じ、北斗のセリフがあった。

うわぁぁああああああ！！

叫びそうになる恥ずかしさがまた蘇って俯いてしまうと、ジェシーに顔を覗き込まれた。



映画が終わると、案の定その事をジェシーに聞かれる。


ジ「こーち、さっきどうしたの？具合悪かった？」

高「え、……え？全然！元気！！てか北斗めっちゃかっこよかったなーー！」

俺は変に空元気になってしまう。そんな俺をジェシーは更に疑い深く見る。

ジ「…………………北斗となんかあった？」

高「………………………えっ………………」

図星をつかれて俯くと、ジェシーに両手でほっぺをむにゅっとされた。「んむぅ」と変な声が出る。

ジ「ちょっと………もぉーーー！だーーめだって！」

高「あ！いや！俺が勝手に勘違いしたの！映画の告白シーンの練習だったのに、俺本気なのかと勘違いして……！」

ジ「そんな訳ないでしょお？！…あーーーー、あいつそういうとこずる賢くてほんと困っちゃうねぇ……！」

なにやらブツブツジェシーが言っているのを見ていると、パッと我に返った表情をする。

ジ「あ……、いや、なんでもない……。とにかく！だめだよ！そんなところも可愛いけど！」


言葉の意味がちょっとよく分からなかったが、「うん？！、」と返事をした。

俺がSixTONESのメンバーと仲良くしていると、嬉しそうにする時もあれば、こうやって怒っちゃう時もある。



そこら辺のバランスがたまによく分からない……。

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