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●断崖絶壁 ページ5

ジェハの説明によると

小さな足場を下りていくと

私達が入れそうな空洞があって

そこに千樹草があるみたい。

ヨナはパン!と頬を叩き気合いを入れた。

ヨナの肩にいたアオはびっくりしたようだ。

『...って、アオ⁉ ついて来ちゃったんだ...
ヨナのこと、よろしくね?』

アオはプキューと鳴いた。

返事してくれたのかな?


人 一人通れるくらいの不安定な足場...

慎重に進もうと足を踏み出した時だった。

ゴォオオオ...

風...‼

『...っ‼』

足場が少し崩れ、小石が崖下に落ちていく。

足が動かない 落ちたら 死...

怖い 怖い 怖い

体が震える 涙が止まらない

いやだ ここにいたくない たすけて

なんでもいい 帰りたい 死にたくない

「ふ...」

『あ...』

その時、ジェハの声が聞こえた。

「落ち着いて大した風じゃない」



先代が言っていた

緋龍王とは四龍にとって

血に刻まれた絶対なる君主であり

その絆は緋龍王の死後も切れることはないと

四龍が現在まで血を繋いでいるのも

必ずや王が復活される事を

その血が予感しているからなのだと

''いつか再び王は復活する ジェハその時は必ず...''

どんな男が来るのかと思っていた

きっと強大な力で四龍を支配する

偉ぶった野郎なんだと

しかし

ここにいるのは特別な力など何も持たない

まぎれもないか弱い少女

あの時 四龍を統べる者だと僕の血が認めた

だけど思わずにいられない

なぜ!

目の前のこんなにも弱いふるえている少女が

その人だというのか

本当に彼女が四龍の主なのか

「ヨナちゃん Aちゃん...
無理することはない 怖ければ戻ればいい
船長の与えた仕事は無理だ
よって君たちは僕らと共にクムジと闘う事は
出来ないけれど
誰もそんな事 強制していないのだから
自ら危険に飛び込む必要はない」

そうだ 戻れ

「女の子なんだから」

戻れ

「...戻らない 大...丈夫...」

何が大丈夫だ

「こんな簡単な仕事...こなせ...なきゃ...」

なにが簡単だ

「ギガン船長はもちろん...
ハク達...にも...あわせる顔...ないもの」

アオがヨナに頬ずりした。

「アオ ありがと...がんばる」

急にヨナが笑い出した。

『ヨナ?』

「よかった目的が薬で...」

「どうして?」

アオがぴょんとヨナの肩から降りた。

「たとえば...今...
ハクやユン、キジャやシンアが大怪我を
してたとして たとえば千樹草があれば治る
ものであったなら私は何があっても取りに行く」

●荒波→←第31話 千樹草の試し



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桜華(プロフ) - fruitさん» ありがとうございます。原作が素晴らしいからですね。ハクヨナ素敵ですよ! (2021年8月13日 14時) (レス) id: f1fabf8b23 (このIDを非表示/違反報告)
fruit - 初めて読んでみたけどとても面白かったです! (2021年8月13日 13時) (レス) id: 80d0b24791 (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - はじめまして 沙那さん 嬉しいお言葉ありがとうございます ぐだぐたですが更新していきます (2019年10月31日 20時) (レス) id: f1fabf8b23 (このIDを非表示/違反報告)
紗那(プロフ) - 初めまして、読んでいて先がどうなるのか凄く気になります。想い人のハクと結ばれて欲しいなと思いました。これからも頑張って下さい!更新を楽しみにしてます(^^) (2019年10月31日 18時) (レス) id: fa79a8dffc (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - アイさん コメントありがとうございます頑張ります (2019年10月5日 23時) (レス) id: f1fabf8b23 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:咲夜 | 作成日時:2019年10月2日 10時

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