幸せの箱庭【あんスタ】 (ページ45)

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｢やっぱり少し心配ですね...Aちゃん
ここ最近ずっと寝ていなかったみたいですし、、｣

｢そう気にすんな、あの嬢ちゃんはそう簡単にぶっ倒れるようなタマじゃねぇの知ってるだろ。今はあいつに負担かけねえように俺らが手を差し伸べて助けてやる番だ。あの時みてぇに手遅れになる前にな。｣

そう、ですね...
小さく呟いた声は少し震えていた。
青葉には心当たりがあるのだ。

｢俺、Aちゃんにはずっと笑っていて欲しいんです。俯いていた時間が長かったあの子には｣

青葉のその言葉に鬼龍は何も返さない。

｢衣装作り、やっちゃいましょうか｣

沈黙を破りわざと明るいように言葉を放ったのは青葉だった。

少し遠くの方では先程連れ去られたAの叫び声が聞こえる。

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Aの持ち歌が響くレッスン室。
ついさっきまで嫌だ～とか駄々を捏ねていたくせにいざ｢レッスンだぞ！｣と言われればちゃんと切り替えている。

｢さすが、ですね...ちあき｣

｢そうだな...やっぱりDNAなのだろうか、、、？｣

俺たち流星隊がレッスンをしてやろう！なんて言ったはいいものの、Aのダンス、歌はほとんど完璧だった。

ほとんど。

いつものAはキラキラしていて、楽しそうに踊っている。
でも、今日の、今のAはどこか寂しげというか辛そうだった。

｢守沢先輩、A先輩....どうかしたんスか？｣

あ、いやなんかいつもと様子違ったんで
と付け足した高峯。

それと同時か、ダンスを止めたAが振り返った。

｢あ～～、うん！ごめん今日調子悪いみたいでさ！！！！
あんまり見られてると恥ずかしいっていうかなんかあれだからちょっとだけ外出ててもらっていいかな、、！！せっかくレッスン室まで借りてもらったのに.....ごめん、｣

流れたままの音楽をとめながらどこか取り繕ったようにそう言った。

｢...分かったぞ！何かあったら呼んでくれ！すぐに駆けつけるからな...☆｣

えへへと小さく笑ったAを見届けて、俺たちは外に出た。