BAD LOVER

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二「俺のファンなの？」




こっちから聞いてやったのに

返ってきたこたえは…




「……まさか。
ただテレビで見たことあるだけ」




は？


なんだよそれ…


なんでわざわざ嘘つくわけ？



あ、そっか…


知らないふりして俺に近づこうとしてるとか？


俺のこと誰かに言うつもりとか？




その証拠に俺がグイって近づけたら

赤くなっちゃって満更でもない顔してるし。



だから…


少しだけ仕掛けた。





二「けっこうストレス溜まるんだよね〜
いつも笑顔でいるのってさ」





こんなこと思ってもないし

本気でするつもりなんて全然なかったけど…




「ん……」




キスしてやった。




だって、なんかムカついたし。



そしたら思い切り唇噛まれて

めちゃくちゃ痛ぇし。



なんで噛むわけ？


俺とこういうことしたいんじゃないの？




「なんで…笑わないの？」




なんでって……



お前みたいな軽い女の前で

そう簡単に笑うわけないじゃん。




俺こういうやつ一番嫌い。




だから…


期待させて、

どうせなら遊んでやってから


ドン底へと突き落としてやろうと思ったのに……




連絡先は教えてくれねーし


俺がわざわざ次の日に

職場まで千賀を連れておしかけたのに、


全然嬉しそうじゃねーし…

むしろ嫌々そうに迷惑した顔してたし。




まじで、

わっかんねーわ〜



俺めちゃくちゃ最低なことしてんのに

正当防衛です、とか言って

すっげー痛い足つぼマッサージとかしてくるし。


俺の脳内年齢は１５歳とか言ってくるし。



思わず笑っちゃったじゃねーかよ！！




だからかな…


少しだけ興味がでてきた。こいつに…


もしかしたら、

こいつが言うように

本当に俺のファンじゃないかもしれないし。



７年前の出来事も忘れてそうだし…




意地でも思い出させてやるって思って

３ヶ月って期間を口実にして、

念の為に撮っておいた写真で脅した。




やっと聞けた連絡先…




って思った矢先に

店の中に金持ちそうな若い男が入ってきた。



すっげぇ怒ってるし、

こいつが絡んでるってことはすぐに分かった。




……やっぱ派手に遊んでんだな。




自業自得って思ったけど、

こいつは今日から俺のになったし……



これ以上、

変な男にやられてたまっかよ…





二「俺のもんに触れないでくれる？」





気づけば

こいつのことを追いかけていて、

こんなことを言っていた。








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