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別世界 ページ2

もうろうとしていた意識が徐々にさえていく

完全に頭がさえると、ざっと辺りを観察してみる

視界に映るのは灰色の壁に汚いゴミ捨て置き場。そこに群がる野良猫。そして一体の呪霊

「別世界にも呪霊はいるってわけね・・・」

まぁ当然と言えば当然か。呪霊は人間の負の感情で生まれる。
人間が存在する限り呪霊が消滅すことはない

ざっと見繕ってこの呪霊は4級・・・よくて3級といったところか

丁度いいと腰に括り付けているポーチから金鎚と一本の釘を取り出す

呪力を込めて打ち込むと呪霊は跡形もなく消え去った

「ふーん、呪力も問題なくコントロール可能っと」

そこらへんにとどまっていても仕方ない。私らしくないしね
右も左もわからない状態だし、そこらを歩いて情報収集でもしようとゆっくり足を進める

あごに手を添え、今ある情報を整理する
呪霊の術式は対象を別世界に送る術式

ここまでは良い

問題は別世界であるここはどんな世界なのかだ

別世界といっても色々あるだろう
例えば今この現在を支配しているのが人間じゃなかったり
例えばここは元居た場所より少し時間が進んでいたり
例えば世界中の全員が術式を持って生まれてきていたりとか

もしかしたら元居た場所とそう変わらないところかもしれない


他に考えられるのは・・・



「ってうるせぇんだよ!さっきから人が考え事してんのに!」

いつまでたってもうるさい騒ぎ声に苛立って声が聞こえてくる方向に向かって歩を進める
そこそこ距離は離れているはずなのに聞こえてくる不愉快な声に苛立つ
それに合わせて歩幅は大きくなっていった

そして視界に映ったのは男男男・・・ほんっと野暮ったらしいったらありゃしない

「・・・だっさ」

思わずそう呟いた

中央には一方的に殴られ、殴っている男がいた

それに騒いで馬鹿にしたように笑っている40も50もいる男ども


「殺せー!清正君!」

うるせぇパンピーが
本当にわかっていっているのか?
殺すというのがどれほど重いものなのか

処刑処刑って騒ぎ立てて・・・・



どいつもこいつも下品な笑い声挙げて・・・不愉快だ

チラホラもういいと切羽詰まった声で叫んでいるのは殴られている金髪の男の友人か

そして最後に釘崎はリーゼントの髪の男に目を向けた
その男が握っているのは銀色に光るナイフ

・・・職業柄、ついそういうものに目ざとくなるのだ
友達を守ろうとしているのは立派だが、やっていいことと悪いことの区別はつけたほうがいい

不快→←始まりは



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ももん - やっば!野薔薇ちゃんめっちゃイケメンそしてクロスオーバー増えろー続き楽しみにしてます!! (2021年9月20日 1時) (レス) id: 235b182826 (このIDを非表示/違反報告)
澪奈(プロフ) - 更新待ってました!このお話すごく好きです!野薔薇ちゃんがかっこいい…。続きも楽しみにしてます! (2021年9月19日 12時) (レス) id: 48c427dff0 (このIDを非表示/違反報告)
名無し48535号(プロフ) - 更新ありがとうございます!!めちゃめちゃ待ってました! (2021年8月27日 22時) (レス) id: c71c83be9f (このIDを非表示/違反報告)
まい - 更新待ってましまた!!!ありがとうございます!続き気になるー! (2021年8月27日 18時) (レス) id: d97db629db (このIDを非表示/違反報告)
トムジェリ(プロフ) - 続きがものすごく気になります!!更新頑張ってください!!! (2021年8月26日 1時) (レス) id: cc774e2595 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:まお | 作成日時:2021年7月9日 21時

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