Lust II ページ5
先程のよりも小さい屋敷にて、少年は身体を綺麗にしていた。
「………」
自分の身体を伝っていく紅い華と、欲を表す白い蜜を退屈そうに眺める少年に、何者かが話しかけた。
『まだ満足出来ぬのか?』
「当たり前だよ。誰があんな奴に抱かれて満足出来る?『あの人』からの指示じゃなきゃ、こんな事するわけないよ」
素っ気ない少年を何者かは嗤う。
『はははっ、やはりお前は変わっている。あいつの指示とあればなんでも聞く。自分の身体すら、平気で汚す。…いい器だな』
「僕の存在価値なんてそのくらいしか無いし。『あの人』が満足ならそれでいい。僕の身体なんて、どうなってもいい」
『ククク…ここまで達観した奴は初めてだ。お前の行く末はどうなるのだろうな…
ロイ』
「どうせ死ぬんだから、そんな事考えても無駄だよ」
身体を拭き、服を着ながらロイは答えた。
(そうだよ…誰かに愛されたいとか、綺麗な恋をしたいとか、僕みたいな人間が願ったらダメなんだ…)
幸せなんて要らない。そう思っていた。
あの日までは。
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結城 - 面白いからしただけだよ!? (2019年4月1日 9時) (レス) id: 9cf5f7dc68 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:だるうさ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/feif051019/
作成日時:2017年4月2日 14時