MoonDust_3 ページ5
〜白膠木簓side〜
今日も賑わっとるなぁ!
相変わらず駅前はぎょうさん人がおる。
楽屋入りにはまだ時間あるし、
クリームソーダでも飲みに行くか。
貴「…この看板、さっきもみた気がする。」
あの一際目立つお嬢ちゃん、
なんや、さっきからグルグルしとるな。
いなくなった思たら、またふら〜っと来て…
簓「…!ひょっとして迷子か…?」
困っとる人は仏だけにほっとけん!
貴「どうしよ。マジでわからん。」
簓「お嬢ちゃん」
貴「…。」
あれ?聞こえんかったんかな?
まぁ、これだけ人がおったら聞こえんか。
いや、めっちゃ早足で歩くやん!!
簓「ちょっ、待ってや、お嬢ちゃん!!
そこの可愛らしいお嬢ちゃん」
貴「…。」
おかしいな…;
って、更にスピード上げるやん!!!
こうなったら、何がなんでも追いついて道案内したるで!
簓「そこの紫の綺麗な髪のお嬢ーちゃーん」
貴「…もう、着いてくんな
鬱陶しいわ!」
簓「うぉぉ…!急に怒鳴られたら驚いて
カエルもひっくり返ってまうで!」
なんやの、この子…
俺の渾身のダジャレにも無反応やし、急に怒鳴るし…
貴「…忙しいので失礼します。」
簓「あっ、ちょっと待ってや;
お嬢ちゃん道迷っとんのやろ?」
貴「な、なんでそれを。」
簓「いや、ケータイ見ながら、この看板さっきも
みた気がするゆーてたらさすがにわかるで?」
貴「もう着きます。大丈夫です。」
簓「……まだ、さっきの看板の前やで?」
貴「…もう着きます。」
あかん、この子めっちゃおもろいわ…
アホ具合がちょっと盧笙に似とるかもしれん。
簓「わからんのやろ?
マップ見してみぃ?俺が案内したる!」
貴「……○○ホテル探してます。」
…お嬢ちゃん、耳まで真っ赤っか〜やで。
自分一人の力で何とかしたかったんやな…感心や。
ん?というか、
簓「○○ホテル?探しても着かんはずやで。」
貴「え。なんで?」
簓「○○ホテルなら反対の出口からやないと
行けないからな。」
見るからにショック受けとる…笑
貴「…マップに騙された。お前なんか、
アンストしてやる。」
簓「安心し?俺がきっちり案内したる!
お嬢ちゃん、名前は?俺の名前は白膠木簓や!」
貴「……紫羅欄花 Aです。」
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作者名:夢乃叉優芽 | 作成日時:2023年3月11日 22時