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海を満喫した僕ら。

帰りのバスでは、相当疲れたのであろう、皆ぐっすりだ。

僕の左隣ではAが寝ている。

僕はAの手を握り締めていた。

うん、可愛い。

だが、ただ一つ、気に食わない事があるのだ。

なんでAの隣に太宰が座ってるの。

行きの時はいなかったのに。

僕は太宰に向かって不機嫌オーラを出す。

が、全然効いてない。

がたん、とバスが揺れた。

その振動で、Aの躰が太宰の方に傾く。

そのままぽすん、と太宰の肩に頭がのった。



「〜〜っ!!」



僕は更に不機嫌になって太宰を睨みつける。

僕はAをぐいっと引っ張り、自分の肩にもたれ掛けさせ



「ふんっ!」



とそっぽを向いた。

心なしか残念そうだ。

あーーーーーーイライラする!!

Aは僕のなの!

なんで太宰の方に倒れるの!

もう太宰きらい!

僕はずっと頰を膨らませて拗ねていた。

そのままバスに揺られる事30分。



「A、そろそろ起きて」



ゆさゆさと躰を揺らしてAを起こす。



『ん……もう着きましたか?』



「後五分くらい」



『そうですか……皆さん起こしましょう?』



皆を起こしているうちに、バスが停まった。

バスを降りて、それぞれ帰路につく。

社長は空気を読んでくれたのか、先にスタスタと帰ってしまった。

二人並んでゆっくり歩く。



『今日は楽しかったですね〜、だいぶ疲れました』



「僕は楽しくなかった」



『そうですか?私は久しぶりに同性の方とはしゃげたので満足です』



…Aが嬉しいならいいけど。

でもやっぱ楽しくなかった。

嫉妬してばっかだったし。



『それにしても、太宰さんっていい人ですね。とっても優しくて紳士で、かっこいいですし。きっと、女性の方々にモテモテでしょうね』



「……何が言いたいの」



『いいえ?でもやっぱり一番は乱歩さんだなぁ、と。それだけですよ』



「…ふっふーん、そりゃあなんてったって名探偵のこの僕だからね!当たり前でしょ」



『ふふっ』



最後の最後で満足した僕だった。

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こめこめコメダ(プロフ) - 小説久し振りに読んだ時に、「あれ、夢主ちゃん居ないな……ハッ、元々居ないんだっけ!?」と勝手に錯覚してました。性癖にクリティカルヒットです。ありがとうございます。 (2022年12月9日 16時) (レス) @page2 id: 3c5b67e3ca (このIDを非表示/違反報告)
mumu - とっても面白くて大好きです!これからも更新楽しみにしています! (2017年9月3日 16時) (レス) id: c0a4f66fcd (このIDを非表示/違反報告)
4もぎもち(プロフ) - 社長の反応にツボった(笑) 続き楽しみにしてます!更新がんばって下さい! (2017年9月3日 16時) (レス) id: ebd1664205 (このIDを非表示/違反報告)
猫モフモフしたい - 小説読みましたッ!乱歩さん可愛すぎて昇天しそうです…!これからも頑張って下さいッ! (2017年7月17日 16時) (レス) id: 51f291162a (このIDを非表示/違反報告)
バイパー(プロフ) - 乱歩さん!!!!!!可愛すぎる!!!!これからも頑張ってください (2017年7月7日 22時) (レス) id: 9e0fe0a3ea (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:三日月詩織 | 作者ホームページ:p://  
作成日時:2017年5月12日 18時

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