名探偵には嫁がいた。3【江戸川乱歩】

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ていうか思ったんだけどさ。

この状況、かなりやばいよね。

あんまり人は来ないかもだけど、声出したら絶対聞こえる。

……ちょっといじってみようか。

耳にフッと息をかける。

Aは少しピクッとした。

そのまま耳をかぷっと甘噛みして舐める。



『ひゃっ』



「声出すとバレちゃうよ？」



唇を首筋に持っていく。

Aは声を出さないように必死に口を押さえていた。

Aは首が弱い。

それを判っててわざと攻める。

顔を紅くさせて我慢する姿が凄く可愛らしい。

あー…やばいかも。

なんかスイッチ入りそう。

さすがにここじゃまずいからやめとこ。

Aの首から唇を離し、肩に頭を乗せる。



「僕そろそろやばい……」



『え？』



「…戻ろ。かき氷買う」



Aは頭の上にたくさんのはてなを浮かべていた。

僕は御構い無しに腕を引っ張って歩いていく。

かき氷屋に並んでかき氷を買った。

相手がおばちゃんだったからよかった。

ラブラブなカップルだねぇ、って言われたし。

カップルじゃなくて夫婦なんだけどね。

嬉しいからいいけど。

少し機嫌が良くなった僕は、鼻歌を歌いながら皆の所へ戻った。

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