#53 ページ7
無造作に突っ込まれた郵便受けの中身を取り出して、吉良に渡す。今日はいつもの新聞と、地元の情報誌が入っていた。そして、昨日回すのをすっかり忘れていた回覧板も靴箱の上に置いてある。
Aはホットミルクを飲みながら、ふっかふかのソファに座る。テレビの番組表を眺め、録画対象の番組が無いことを確認してチャンネルを戻し、朝のニュースを見ている。
今日も早起きしてしまったので、朝から吉良の手伝いをするつもりで一階に降りてきたが、結構朝はまったりしているのであまりすることは無い。
「味噌汁作っておくね」
「あぁ。頼む」
空になったマグカップを置きに行くついでに味噌汁作っちゃろ、とAはキッチンに立つ。
朝の一杯の味噌汁は大事だと思う。
心が落ち着く気がするから(超個人的)
片手鍋に味噌汁を作り終えると、Aは冷蔵庫を開けてラップの掛かった昨日の残りのきんぴらごぼうを取り出してそのままレンチン。あっという間におかずの完成。
ご飯は、タイマーをセットしてあるのでそろそろ炊きあがる頃。
「吉良さん、ご飯できた」
「ん？ あぁ、ありがとう。全部やってくれたのか」
「味噌汁しか作ってないですけどね」
人数分の食器を用意して、今いる吉良とAの分を取り分けてテーブルに置く。
他のみんなはまだ寝ているようだ。
吉良と向かい合わせに座り、両手を合わせて「いただきます」と言うと、二人同時に味噌汁のお椀を手に持った。
偶然のことだが、なんだかおもしろくて顔を見合わせて少し笑う。あくまでも少し。
ちなみに、こんなにゆったりとした時間が過ごせるのは午前中ぐらいである。
午後、というか日が沈むと、人外共が騒がしくなるからだ。彼らにとって夜は朝なので普通なんだろうけど、人間は解せぬよ。
朝ごはんを食べ終え、一通り支度をしたAはリュックを背負って玄関へ赴く。
「ちょっと回覧板回しがてら散歩してくるねー」
「あぁ、気を付けるんだぞ」
「はーい、いってきまーす」
回覧板をお隣さんのポストに入れて、そのまま駅の方へ歩く。
思えば、まだここをよく知らないし、一人で歩いたことも無い。吉良と行ったスーパーだけはわかる。忘れるはずもない、花京院典明との不審すぎる出会いの場だ。彼は今どうしているのだろう、と携帯を見るとその花京院から連絡があり、
『学校なう(´^p^`)』
と来ていた。だからなんだよ、どう返せってんだ。
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幽子(プロフ) - おさばさん» おさばさんコメントありがとうございます！こんな長々と締りのない作品を最後まで見てくださったこと感謝致します！！！！機会がありましたら別作品も読んでみてくださいね(⌒▽⌒) (2020年12月6日 21時) (
レス) id: c4f9052a2a (このIDを非表示/違反報告)
おさば - 執筆お疲れさまですm(_ _)m 楽しく読ませていただきました！出会えて良かったです！ (2020年11月30日 19時) (レス) id: 1de1f7238a (このIDを非表示/違反報告)
幽子(プロフ) - レーナさん» あぁぁぁああお久しぶりですレーナさんん！！これが処女作なんで次回作出来たらぜひ、、いつ出るかはわかりませんがwしかし長い長い更新を待ってくださってありがとうございました(土下座)次も多分こんな感じだと思うので(学習しない)、今後ともよろしくです（^ω^） (2020年4月13日 18時) (レス) id: c4f9052a2a (このIDを非表示/違反報告)
レーナ - 遅くなったァァァァァァすんませんしたァァ（リアル土下座）作品終わりましたね！これを機に他の幽子さんの作品みます(｡ ・`ω・´) ｷﾗﾝ☆（いやこの作品見た時から見ろ）あっちこっちコメントしたら迷惑になるでしょうが（あーそうか一気にコメするの迷惑かもね） (2020年4月12日 18時) (レス) id: c89295cbe6 (このIDを非表示/違反報告)
幽子(プロフ) - もっちさん» わー！もっちさぁん!!!!こちらこそ感謝です!!!!作品どころか私自身の事も応援して頂いて、、嬉しい限りです。次の作品は一応考えてはいるので、もう少し具体的になったら出そうと思ってますので少々お待ちくださいませ！！ (2020年4月11日 17時) (レス) id: c4f9052a2a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：幽子
作成日時：2018年10月20日 9時
