星月夜5 ページ6
.
夢ノ咲に入学して数日。
それぞれがユニットに所属したり、つくったり、ソロで活動していたり。
嵐くんは泉くんがいるユニットに入ったみたいだ。
チェス?だっけ。たしか沢山人数がいた気がする。
でも、この頃夢ノ咲はおかしくなっている。
”五奇人”という5人組が現れたり、夢ノ咲のアイドル達の目に…輝きが失われていた。
「影片〜……これ先生に出しといてよ」
教室の隅っこにいた男の子に、ノートを渡している生徒が目に入った。
「え…これ全部おれが?」
その量はとてもひとりでは運べない量のノートだった。
なんでこの子に?そんな疑問があったし、自分でやればいいのにという苛立ちもあったから、私は少し聞き耳を立てた。
「いいだろ?別に。学院NO.1の”Valkyrie”は俺ら底辺と違って仕事がどんどん入ってくるんだ。俺らみたいに仕事を探す時間なんてないから暇だろ?」
Valkyrie……NO.1………話を聞く限り、ただの嫉妬だろう。
単純に腹が立った。
そんなことをするなら、少しは努力すればいいのに。
でも私は臆病者だから、そんなことは言えなかった。
男子生徒が立ち去ってから、私は彼のもとへいった。
「あ、あの…!」
私の呼びかけに気づくと、男の子は私のほうを向いた。
(わぁ……!)
彼の瞳は黄色と水色のオッドアイで、珍しくてまじまじと見てしまった。
綺麗、だな。
私がじっと見ていたのが不審だったのか、男の子は顔を顰めた。
「…なんや?……あんたもおれの”これ”のこと笑うんか?気持ち悪い、バケモノだって?」
男の子はそう言うとまた俯いてしまった。
「ち、違います!」
いつもより大きな声がでた。
男の子は目をぱちくりとさせている。
「う…あ、え…と………綺麗だなって……」
私がそう言うと、男の子はもっと目を見開いた。
「…綺麗?怖くないんか?軽蔑せんのか?」
「はい…!とっても…!」
彼の瞳はとっても綺麗だ。私の目と違って、くすんでない。
「そんなん嘘や」
でも彼は自分を否定した。
こんなにも、綺麗なのに。
「……まぁでも、お世辞でも嬉しかったで。ありがとう」
「あ…」
彼はそう言うと、ノートを持って職員室の方へいってしまった。
.
993人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
きさら(プロフ) - むーんさん» ありがとうございます〜!劣化コピーのほうでもコメントして頂きましたよね!(あれ私の勘違いかな)ありがとうございます! (2018年7月4日 21時) (レス) id: bfa2e53ce4 (このIDを非表示/違反報告)
むーん - 更新はゆっくりで大丈夫ですよ〜。無理しないで頑張って下さい(^^) (2018年7月4日 18時) (レス) id: a7bd376b17 (このIDを非表示/違反報告)
きさら(プロフ) - 和花さん» 初コメありがとうございます!劣化コピーからですか。嬉しいです…!テストは魔の行事です。はい(白目) (2018年7月4日 16時) (レス) id: bfa2e53ce4 (このIDを非表示/違反報告)
和花(プロフ) - 初コメ失礼します。劣化コピーから見ていたのですが、とても面白いです!そうですよね、テストは魔の行事ですよね……(白目) (2018年7月2日 19時) (レス) id: 1e9cdb3643 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:きさら | 作成日時:2018年6月30日 18時