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「別に、嫌いじゃないっすよ」
「……へ?」
何のことか分からず、反応が少し遅れる。
漣さんは髪をくしゃくしゃして「あ〜……」だとか「う〜……」だとかよく分からない声を上げる。
「……だから……あんたのこと、嫌いじゃないって言ってんすよ」
「オレと話す度にビクビクしてるんで、これだけは言わせてもらいますよぉ」
バレてたんだ。
たしかに漣さんと話す度に緊張してるけど………
「オレ、愛想悪いんで勘違いされることよくあるんすよ」
やっぱ愛想良くしといた方がいいんすかねぇ。と漣さんはどこか遠くを見ながら言った。
「そんなこと、ないと思います」
今度は漣さんが驚く番だった。
引かれてもいいから、これだけは言いたい。
「漣さんは、漣さんの良さがあって……その…私はそのままで、いいと思い、ます」
漣さんはしばらく黙っていた。
や、やっぱり引かれた?
今すぐこの場から逃げ出したい衝動にかせられたその時。
「ぷっ………ふふっ……ははっ!」
突然、漣さんが笑いだした。
私は急に笑い出した漣さんに思わず固まる。
漣さんは笑いながらこう言った。
「あんた、変わってるんすねぇ」
どう答えれば正解なのか分からずに黙っていたが、漣さんの笑いがおさまる気配がないので声をかける。
「えっと……漣さん?」
「それ、やめません?」
急に言われ、何のことか考えてみるが、分からずにきょとんとしていた。
「その”漣さん”っての。同い年だし、他の人達みたいに名前で呼んでください」
名前で……
やっぱり他人行儀過ぎたのかな?
確かに私と漣さんは同い年なのにも関わらず敬語で話したり、さん付けだったり………
ちょっと変わってるかもしれない。
「ジュン、くん?」
「なんですか?”A”?」
な、名前で呼ばれた。
少し戸惑ったが、嬉しかったりする。
「なんでもない!よし、喫茶店戻りましょ!」
私はジュンくんの手を引き、日和さん達がいる喫茶店へ向かった。
後に仲の良さそうに喫茶店に入ってきた私達を見て、日和さんが安心していたとなかったとか。
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きさら(プロフ) - 河田結奈さん» ありがとうございます!GWの宿題終わらせましたよ!ご希望にお答えして更新してきます!(ちょろい) (2018年5月7日 18時) (レス) id: bfa2e53ce4 (このIDを非表示/違反報告)
河田結奈(プロフ) - 相変わらず面白いです!更新待ってますね。宿題頑張ってください。あたしもやらないと、、、(泣) (2018年5月5日 22時) (レス) id: 7637638998 (このIDを非表示/違反報告)
きさら(プロフ) - むーんさん» コメントありがとうございます!やっぱりこの時期はイベントが盛りだくさんですよね……更新頻度は減りますが待っていてくれるというコメントは本当に有難いです。 (2018年5月5日 11時) (レス) id: bfa2e53ce4 (このIDを非表示/違反報告)
むーん - 私も音楽系の部活をやってます!確かにこの時期はめちゃくちゃ忙しいですよね…。ゆっくり更新でも大丈夫です!いつまでも待てますから! (2018年5月4日 6時) (レス) id: a7bd376b17 (このIDを非表示/違反報告)
きさら(プロフ) - 妖夢さん» ありがとうございます!レス遅くてすみません!占ツクに浮上できる時間が全然なくて……学生同士頑張りましょう! (2018年5月3日 11時) (レス) id: bfa2e53ce4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:きさら | 作成日時:2018年3月31日 13時