棗と私の結婚生活♪

第３５話 ページ37

この夜、私はいつも通り自分のベッドに入った
今日、棗に言われた言葉がすごく気になる

『俺みたいな奴の嫁になってくれてありがとな』

なんで棗は俺みたいな奴って自分のことを責めるように言ったのだろう
高校の時から一緒にいるとはいえ、すべてを知っているわけではない

お互いに話していないこともある
現に私も両親のことは話していない
私が養女であることは知っているが詳しいことは棗は知らない

それに椿と絵麻ちゃんのことも……

棗にもそういうことがあるのだろう

貴「棗……本当にどうしたんだろ……」

私がそう呟くと足音が聞こえた

棗「呼んだか？」

棗がこっちに来たみたいだ

貴「別に呼んではいないよ、それよりどうしたの？」

私が問いかけると棗は私から目を逸らして、無言で私のベッドの中に来た

貴「棗……？」

棗「今日はここで寝かしてくれ」

貴「……うん、わかった」

私はなにも聞かず、了承した
私はベッドに入ってきた棗を後ろから抱き締めた

棗「A……結婚式の日、話したいことがある」

棗は後ろを向いたままそう言った
きっと今日のことを話してくれるのだろう
棗が話してくれるのなら私も話そう

貴「うん、わかった……棗、私も話したいことがあるの」

棗「……わかった」

棗は私の方に向きを変えて、私を抱き締めてくれた
私はそのまま瞳を閉じた
いつのまにか私はそのまま寝てしまった

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