天才なのかもしれないよ ページ6
あ「……っ、」
起きるとそこは白い壁、病院の個室だった
だめだ、何しに過去に来たんだか
佐野「Aっ、、医者呼ぶね」
あ「……」
彼がずっといてくれたのだろうか、なぜか左手だけが暖かい
しばらくすると医者が来て異常がないから帰っていいとの事。
佐野「なんであそこにいた?」
あ「通りかかったの。たまたま」
佐野「ふーん、誰に襲われた?」
あ「襲われてないよ、外傷もなかったでしょ?」
佐野「……心配」
あ「ごめんね」
そのままなぜか私の家にマイキーが上がり込んだ
で、やはりボーっとしている
場地くんのことは聞けないし……私が何もしていないから過去は変わっていないだろう
佐野「……場地が死んだ、オレやっぱ許せねえ」
ぽつりぽつりと話し始めるマイキー。彼は決してわたしの目を見て言わない
あ「許してあげて、とは簡単には言えないけど…復讐とか…逆恨みとか…きっと場地くんって人はそんなの望んでないと思う」
佐野「……そうだよな」
わたしはベッドに座っていたが、マイキーは床。わたしのお腹に顔を埋めて抱きついてくる
この状況はどうしたらいいんだろ、、とりあえず頭を撫でればいいのかな
ふわふわとサラサラな髪だ
女の子はみんな羨ましがるだろうな
佐野「Aは絶対死なないで…死んだらオレも死ぬ」
あ「ふふ、死なないよ」
佐野「あと別れても死ぬ」
あ「ふふふ、ねぇわたしのどこが好きになったの?」
佐野「最初は一目惚れ。あと何でも言えるとこ」
彼は絶対に弱いところを見せないのに、こうも簡単にわたしに見せている
わたしが心の拠り所にならないと
あ「ふーん」
佐野「Aは?なんでOKしてくれたの?」
あ「顔かな、目とか」
佐野「目?」
あ「そう、その目」
佐野「なんだよそれ」
その目が真一郎くんみたいで、彼を思い出してしまうその目。
あ「すぐに立ち直れないと思う。でもわたしはお話聞くぐらいなら出来るから」
佐野「おう」
あ「あんまり背負わないでね」
佐野「ん」
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作者名:りり | 作成日時:2022年10月15日 1時