971 / 記憶を知ることの残酷さ ページ36
side S
俺の膝の上に乗って、
俺と手を繋いで楽しそうな潤。
潤「きょう、あめだねぇ」
「そうだね〜、お天気がいいね」
潤「うん、おてんきがいい…、かみさま、ないてる？？」
「ふふ、神様なにか悲しいのかもしれないね」
潤「かみさま、げんきならないかな…」
梅雨真っ只中の今、
今日は特に雨がひどくて豪雨。
まだ16時前なのに、電気をつけなきゃ暗いほど。
どんよりしてるからみんなで何かしようと思いたったとき
ゴロゴロ、と微かに嫌な音。
それと共に、ピクッ、っと小さく跳ねる彼の肩。
潤「ごろごろ…っ、」
「ん、びっくりしたね…、大丈夫だよ」
潤「ごろごろいや…っ、しょおく、っ」
「うん、大丈夫大丈夫、ぎゅーしてようね、」
この子は、雷も恐怖の対象。
大きな音だから当然だと思ってたんだけど、
ニノ曰く、きっと他にも何か理由がある、って。
この3年で何度か雷はあったんだけど
その度に、身体が震えて分離不安まで出てしまうから
ニノの言うことにも納得した。
潤「ごろごろって…っ、しょおく、しょおくん…っ」
「大丈夫、翔くん居るでしょ？ぎゅってしてるよ、大丈夫」
コクコク頷くけれど、
ぎゅって抱きついて胸に顔を埋めてしまって。
身体も震えちゃってる。
いろいろ準備して駆け寄ってきた3人も傍に居るけれど
彼は気づいてない。
「ほら、にぃとかずとまぁも居るよ？」
潤「ん、ん……？？」
和也「潤くん、わかる？」
雅紀「傍に居るからね、」
智「大丈夫だよ」
精一杯口を閉じるけど
ぽろぽろ、涙が零れる。
我慢するのが癖なのが、苦しい。
我慢しなくていいよ、
そう伝えようとしたところに
空を裂くかのような、バリバリと大きな音をたてる雷。
潤「や…っ！！」
ビクンッ、と身体ごと大きく跳ねて
ガタガタと抑えられないほど震え始める身体。
潤「やっ、やっ、やだ…っ！！やっ、いや…っ！！」
「潤、潤、大丈夫、大丈夫だよ」
服を握られてるはずなのに、背中に爪が食い込むほど抱きつかれて
震えが伝染してくる。
こんなに酷い雷は聞いたことなくて、
こんなに雷に震える彼も見たことがない。
潤「やだっ、やだぁ…っ！！……っめ、なさ…っ！！」
「………潤、大丈夫……潤、じゅーん……」
”ごめんなさい” ”やめて” ”おねがい”
いつもの苦しい言葉が並べられる。
声も届かなければ、震えもおさまらない。
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櫻宮 - とうとう出てしまった分離不安。大丈夫かな？と思いましたがとりあえずこの子の笑顔が見れて一安心笑笑...そっかずっと集中豪雨の中母親のこと待ってたんだね。寒くて凍えそうな夜。きっと心まで冷えてたんだろうな。って思いました (2021年8月4日 9時) (
レス) id: 59853f2783 (このIDを非表示/違反報告)
ヲ伽 -otogi-(プロフ) - 櫻宮さん» 皆様、カップルさんのことを『強くて脆い』って言ってくださるのうれしいです…ありがとうございます（ ; ; ） (2021年8月4日 1時) (レス) id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
つかさ(プロフ) - ヲ伽 -otogi-さん» いえいえ 名前違うとわからんよね笑 (2021年8月1日 7時) (レス) id: 4e0d2c6273 (このIDを非表示/違反報告)
ヲ伽 -otogi-(プロフ) - つかささん» あれ！？riroさんでしたか…！めちゃくちゃタメ口すみません（ ; ; ）インスタでもこっちでもありがとうございます´`*！ (2021年7月31日 22時) (レス) id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
つかさ(プロフ) - ヲ伽 -otogi-さん» 全然いいよ！ riroと申します笑 てかまじで久々のこっちのコメント笑 (2021年7月31日 19時) (レス) id: 4e0d2c6273 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヲ伽 -otogi-
| 作成日時：2021年6月30日 19時
