33 / 静寂の中身 ページ35
side S
「すげえ、俺ん家にあるものでこんな豪華な朝メシ作れんの？」
「振り絞ったんだよバカ、何にもなかったわ( 笑 )」
テーブルに並ぶ豪華な朝食を見てそう零すと
ニノに呆れて物を言われた。
うそ、知ってる。
朝早くに、食材買うためコンビニに走ってったこと。
でも、
彼なりの潤への優しさ。
「あ、潤くんパンがよかった？」
米をよそうニノがピタリと手を止め尋ねると
フルフルと首を横に振る。
「そっか、よかった」
「よしっ、食べよ〜」
「腹減った」
手を合わせて、いただきます、と零せば
潤もそれにつられて、小さくそう零す。
5人で朝食食べるなんて、
ツアーとかアジアツアー以来だけど
久しぶりに5人揃ったことが、俺らは嬉しくて。
仕事の話はせず、他愛もない話をしてると
時折、小さく潤が笑う。
それだけで、
ただ、それだけで。
「あ、洗い物俺やるよ」
相葉くんがそう言って立ち上がると
俺の隣の潤が、口を開いた。
「あ…っ、あの、」
「ん？」
「…………………っ、…俺も、手伝う…っ」
「……ふふ、じゃあ一緒にやろっか、その方が早いもんね」
罪悪感と後ろめたさだけではなく、
俺らに対して何か他のものがあることも感じるけれど
今はとにかく、
彼の心が静まるのを待ちたい。
「じゃあ俺洗うからさ、潤流してってくれる？」
「ん、」
「さっきねー、実はね？」
よそよそしく手伝う彼に
相葉くんがクスクス笑いながら耳打ちする。
キョトンとしながら聞いていた潤は、
みるみるうちにクスクス笑い出す。
「なに、翔ちゃんのお皿割った話？」
「あ！！おいニノ！！
……耳打ちした意味よ、潤は黙っててくれたのに」
「潤くんを共犯者にしないで( 笑 )」
「まて相葉くん、嘘でしょ？」
「マジです、………これ」
「……………………こんな皿あったかな」
「自分が持ってるお皿も把握してないの翔ちゃん( 笑 )」
智くんに呆れながら笑われたけど
これまじで知らないなと思いながらゴミ箱に捨てる。
まぁいいや、滅多に使わないし。
潤の笑顔も見れたことだし。
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ヲ伽 -otogi-(プロフ) - 楓さん» わわわありがとうございます( ; ; )めちゃくちゃ嬉しいです、、！ (2020年8月17日 23時) (
レス) id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
楓(プロフ) - ヲ伽さんのお話、本当に好きです(; ;)更新楽しみにしています！ (2020年8月17日 22時) (レス) id: 8b170ae239 (このIDを非表示/違反報告)
ヲ伽 -otogi-(プロフ) - 嵐華さん» いつもありがとうございます( ; ; )嬉しいです、、！ (2020年8月10日 2時) (レス) id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
嵐華 - ヲ伽さんの紡ぐ文章に惹き付けられます。大好きです。次の更新も待ってます！ (2020年8月10日 1時) (レス) id: fc50a29d39 (このIDを非表示/違反報告)
ヲ伽 -otogi-(プロフ) - ナナさん» めちゃくちゃ嬉しいです、、！ありがとうございます´`*！楽しんでいただけて幸いです(*^^*) (2020年8月8日 20時) (レス) id: a5fdc137e0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヲ伽 -otogi-
| 作成日時：2020年7月6日 19時
