427. どっちが悪いか？ ページ27
來「それにしても、お宅のマネさん、随分と働き者なんですね」
嫌味ったらしく言ったことは、この際どうでも良かった。
ただ、「マネ」と聞こえた瞬間、俺は眉をピクリと上げて反応した。
なんでここでAが出てくる？
來「私の仕事は音駒のマネ業。でも、私は保健室にいるから、今やってるのは烏野のマネ1人。だけど、それを大変そうに思った青城のマネが、自分の仕事の合間に手伝うことになった……お人好しもいいところですね。自分の仕事も大変なのに、何やってんだか……」
來埜崎の言っていることは、俺には初耳だった。
A、音駒の方も手伝ってんのか？
確かに、たまに姿が見えなくなるが、それは普通に仕事をしてるからだと思ってた。
それが、まさか別の学校の分もやっていたとは。
でも、それと同時に、Aならそういう時は助けることも知っていた。
あいつは、困ってる人を見て見ぬふりする人じゃねえ。
それがほぼ初心者の烏野マネが1人でやってるなら、なおさら。
1人でマネ業をやる大変さは、Aが1番知ってるから。
ったく、困ったら相談しろっつってんのに。
まだまだ時間がかかりそうだな、こりゃ。
來「ほーんと、面白くて笑っちゃったんですよ！あんなの、後で無理してぶっ倒れるのがオチだってのに」
嘲笑うように言う來埜崎の声を聞いて、俺は一気に現実に戻ってきた。
なんでこいつ、笑ってんだよ？
現在進行形で無理させてんのは誰だよ？
岩「てめえ、1人でヘラヘラ笑ってたのかよ？」
來「ちょうど水道の近くのトイレにいたんです。面白くて思わず吹き出しちゃいました」
口角を上げる來埜崎を見て、そういえば水道で声が聞こえたのなんだの言っていたのを思い出した。
その正体が、コイツだったのだ。
岩「てめえ……！」
俺は思わず來埜崎の胸ぐらを掴んだ。
來「ちょっと……女子相手に随分乱暴なんですね。嫌われますよ」
岩「女子だからなんだよ？どっちが悪いことしてんのか考えろよ？」
女子だからなんだ？もう十分俺は注意したぞ。
女子だから怒らない、なんてことすんのは及川くらいだ。
しかし、來埜崎は何故かクスッと笑った。
來「この光景を見て、悪いと思われるのはどっちですかね？」
その時、ドアの方からポツリと声が聞こえた。
貴「何してるの……ハジメ？」
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すいま - さすが。おつよい。 (2020年11月26日 3時) (
レス) id: cbeac085fa (このIDを非表示/違反報告)
なな - 私くれはさんの小説大好きだよ！！！だからこれからも頑張って！！ (2020年10月18日 21時) (レス) id: 260f58deaf (このIDを非表示/違反報告)
游 - 最近忙しくて、コメントできてなくてすみません…。もう１年たったんですね！！早かった…。今も昔も、変わらず大好きです。応援してます！ (2019年7月31日 20時) (レス) id: be253de246 (このIDを非表示/違反報告)
ぴーや(プロフ) - 1年おめでとうございます!!これから鈍感少女シリーズ楽しみにしてます!更新頑張ってください!! (2019年7月20日 20時) (レス) id: 2f26a9a0e1 (このIDを非表示/違反報告)
うどん - 面白すぎて一気読みしました！荒らしにめげないその精神がすごいと思います！これからも頑張ってください！ (2019年6月30日 15時) (レス) id: d635d54193 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くれは*
| 作成日時：2019年6月14日 19時
