145話 ページ8
「それにしても珍しいですね。あのブラッキーがあんなに懐くなんて」
『懐かれてるんですか？』
「はい見事に」
気づいてなかったんですね、とジョーイさんは笑った。
「ブラッキ」
治療が終わったブラッキーはちょこんと座った。まるで儀式のような流れる動作だった。
『ブラッキー？』
声をかけても微動だにせず、何かを一心に見つめていた。ブラッキーの目線を辿ると先にあるのはボールだった。
『もしかしてこれ？』
「ブラッ」
「一緒に行きたいんだと思いますよ」
ジョーイさんの言葉に正解だ、とでも言うように強く首を振るブラッキーは、突然動きを止めてじっと私を見つめた。
まるで心の内を覗かれているようだった。
『私が旅をするのは気持ちのいい理由からじゃないよ？本当に良いの？』
その満月のような瞳が揺れることはなく、先に根負けしたのは私だった。
『それじゃあ一緒に行こう』
「ブラッキ！」
ブラッキーに向けて、教わった通りにボールを投げる。
しかしそう簡単に上手くいくはずもなく、当たる直前で弧を描き、ブラッキーの目の前を通り過ぎた。
『あっ!!!』
「ブラッキ！」
それにいち早く反応したブラッキーは隣にいたポニータと目配せして、高くジャンプした。
「ヒーン！」
こくんと頷いたポニータはサイコキネシスでボールをぶつけ、宙でカチッと音を立てた。
───私の手のひらに乗せられたボールは淡く光っていた。
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パティあす(プロフ) - すみれさん» ぶっ通し!!!?ありがとうございます！もうしばらく続く予定ですのでこれからも楽しんでいただけると幸いです。頑張ります！ (2022年1月22日 9時) (
レス) id: eca4eceaa9 (このIDを非表示/違反報告)
すみれ - 初コメ失礼致します!この作品、こんなにも長く続いているんですね...!凄いです!!最近この作品を見つけてここまでぶっ通しで読んできました!これからも楽しみにしてます!無理をなさらない程度に、頑張ってください! (2022年1月22日 9時) (レス) @page50 id: 3fa804da04 (このIDを非表示/違反報告)
パティあす(プロフ) - ライナさん» そ、そんなに!!!ありがとうございます🥰頑張ります！ (2021年11月14日 13時) (レス) id: eca4eceaa9 (このIDを非表示/違反報告)
ライナ - この作品、とっっっっっっっっっっても好きです！これからも、更新、頑張ってください！ (2021年11月14日 13時) (レス) @page25 id: d2a92b36ce (このIDを非表示/違反報告)
パティあす(プロフ) - ソウルズ(カービィ)LOVEさん» 一気見!!?お疲れ様です！これからも楽しんでいただけるように頑張りますね！コメントありがとうございましたm(_ _)m (2021年10月10日 0時) (レス) id: eca4eceaa9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パティあす | 作成日時：2021年9月3日 22時
