カルミアは温もりを知らない３【ポケモン剣盾】

105話 ページ16

「もう一回かみつく!!!」


『でんこうせっかで近づいて』


かみつくの体勢で走ってくるモルペコに一瞬で目の前まで近づいたルニは高く飛び上がり、攻撃の態勢に移った。



『スピードスター』


「うららっ!!?」


モルペコの悲鳴とともに、大きな爆発音がした。



「ぶい〜っ!!!」


ルニが地面に着地したあと、モルペコが立ち上がることは無かった。


「モルペコ戦闘不能!!
し、勝者……「はよ言わんね!!!」う、スレナ選手！」


審判さんはマリィさんに怒られていたけど、それでも特に大きな問題はなく終わった。


ルニをそっと抱き上げ感謝を伝えていると、いつの間にか、モルペコを抱えたマリィさんが目の前に立っていた。



「強いね、あんたもポケモン達も」


『勝てたのはみんなが頑張ってくれたからです。私は全然……。

だからもっと頑張らないと＿＿＿ 』


「そうなん？詳しいことはよく分からんけど、頑張りすぎん程度にしときーよ。

あっでも次は負けんよ！」


きっとマリィさんにとっては何でもない普通の言葉なんだろう。ただ私には、特別な言葉だった。



『わ、私もっ…!!!負けませんから！』


だからなのか、この先どうなるかも分からないのに、いつの間にかそんな事を口走っていた。

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