455話 ページ23
ズドンと音を立てて、ムゲンダイナが地に落ちる。
少しの間様子を見るが動きだす様子はなく、完全に戦闘不能になったようだった。
「今だ！ユウリ、ムゲンダイナを捕まえろ！」
「えっ!?私!!?」
「急げユウリ！」
「……分かった！」
多少強引な気はするが、現時点でムゲンダイナのトレーナーに相応しいのはユウリだ。
強さだけじゃない、ポケモンと心を通わせられる。
その天性の能力はポケモンの言葉を理解出来るルミアですら今はまだ持ち合わせていない。
オレたち大人は本当の意味でムゲンダイナと心を通わせられることはきっと出来ないだろう。
客観的に見て適任者はユウリで、ダンデも異論は無さそうだった。
ダイマックスバンドから送られるエネルギーにより巨大化したボールをムゲンダイナに向かって投げる。
１回、２回、３回。
揺れるボールからムゲンダイナが出てくることはなく、そのまま元のサイズに戻った。
宙に浮いていた瓦礫が大量に落ちてくる。
それはムゲンダイナの捕獲に成功した合図でもあって。
ザシアンとザマゼンタはそれを見届けてから空の彼方に消えていった。
ホッと息を着いてぐるりと周りを見渡す。
火事やら雨やらでボロボロになった地盤とよく分からない瓦礫。
修復作業、骨が折れそうだなと騒がしいユウリ達を見ていれば突然鳴り響く嫌な地響き。
慌ててポケモンを戻し、しゃがみこむ。
大きな音がしたかと思えば地面が傾いて。
「ホップ！ユウリ！」
切羽詰まったようなダンデの声に、考えるよりも前に身体が動いた。
・
───お兄ちゃんっ!!!
誰かに呼ばれた気がして、目を開ける。
そこは見覚えのないベッドの上で、音にならなかった声が空気としてそのまま吐き出される。
ただただ状況が分からず、思わず首を傾げたまま何分も固まっていた。
「目が覚めたなら、ナースコール押すくらいしてください！」
静かに扉が開けられたと思えば見知った人物が立っていて、よっ！と手を上げる。
幽霊でも見るような顔して固まっていたのは数秒で、バタバタと歩いてきたかと思えばベッドまで近付いてきてすぐ側にあったボタンを押した。
そうしてオレはようやく、入院しているのだと現状を理解したのだった。
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もなか - あってますあってます!!めちゃめちゃ応援してます!! (2月9日 15時) (
レス) @page15 id: 3fa804da04 (このIDを非表示/違反報告)
パティあす(プロフ) - もなかさん» ホップくんが剣でユウリちゃんが盾、で合ってますかね？回答ありがとうございます！ (2月5日 18時) (レス) id: 5e123991d9 (このIDを非表示/違反報告)
もなか - 勝手な想像なんですけど、ユウリちゃんが盾...というより、ホップの剣のイメージが強いので、盾ですかね?(回りくどくてすみません) (2月5日 16時) (レス) @page13 id: 3fa804da04 (このIDを非表示/違反報告)
パティあす(プロフ) - もなかさん» まずそんなにいくつも受けてること自体凄いですね！なのに全部！本当におめでとうございます！少しでも支えになれていたのなら嬉しいです！こちらこそ素敵な報告ありがとうございます！ (1月29日 23時) (レス) id: eca4eceaa9 (このIDを非表示/違反報告)
もなか - あの、すみません、自慢していいですか?しますね、なんと私立、第一、第二、第三志望全て受かりました。もしかしたら目が腐っているかもしれません。もし本当受かっていたのだとしたら、この小説で息抜きしてたおかげです、本当にありがとうございます!! (1月29日 16時) (レス) @page12 id: 3fa804da04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パティあす | 作成日時：2024年1月9日 23時
