453話 ページ21
「ウルォード!!」
「ウルゥード!!」
聞いたこともない威圧感のある声で目を開けると神々しく輝く二体のポケモンがユウリ達の前に立っていた。
「あれが、ザシアンとザマゼンタ……」
『知ってるの?』
「まあちょっとな。
まだいけるか?ルミア」
『もちろん!』
パッと立ち上がってホップ達の横に並ぶ。
ここ数週間でルミアは逞しくなった。
それが誇らしくもあり、寂しくもあるが今はそんなこと言っている場合ではない。
「強いな、あいつら。
おいダンデ!オレ達も負けてらんねぇぞ!」
「そうだな。だが攻撃が通らなければ状況は変わらないぞ」
「いやもう大丈夫だ」
視線をムゲンダイナへ移す。
ザシアンは全身を蒼く輝かせコアを守る指のような部分を、ザマゼンタは全身を紅く輝かせ顕になったコアを攻撃していた。
「聞けお前ら!恐らくあいつのタイプはどくとドラゴンだ!
一気に叩くぞ!」
オレの声に威勢よく腕を突き上げたユウリとホップはそれぞれドリュウズとカビゴンを繰り出した。ルミアも傷を負ったコスモをボールに戻し、ルニを呼ぶ。
「れいとうビーム!」
「サイコキネシス!」
「あなをほる!」
「10まんばりき!」
「げんしのちから!」
それぞれが指示を出し、ポケモン達はそれにしっかりと応えてみせた。しかもその攻撃はさっきまでとは違いちゃんと効いている。
「おい、技が当たるぞ!
ザシアンとザマゼンタのおかげか!」
「だね!ドリュウズ!」
ユウリが名前を呼ぶと地中に潜んでいたドリュウズが飛び出し隙だらけのムゲンダイナに更なる追い打ちをかけた。
しかしそれも一瞬で、体勢を整えたムゲンダイナはすぐに反撃を仕掛けてくる。
あれはダイバーン。
さすが伝説のポケモン、パワーが段違いだ。
あっという間にオレたちの周りは炎で包まれてしまった。
まるで地獄のようだと思った。
それと同時に思い出す。スレナが日記の最後に書いた恐ろしい結末を。
〈もしルミアが主人公達と一緒の時期にジムチャレンジをしていたとしたら、もっと酷いことになる〉
具体的にどうなるのかはわからない。
スレナの勘違いの可能性もあるわけで。
それでも思ってしまう。
現実になってしまうんじゃないか、と。
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もなか - あってますあってます!!めちゃめちゃ応援してます!! (2月9日 15時) (レス) @page15 id: 3fa804da04 (このIDを非表示/違反報告)
パティあす(プロフ) - もなかさん» ホップくんが剣でユウリちゃんが盾、で合ってますかね?回答ありがとうございます! (2月5日 18時) (レス) id: 5e123991d9 (このIDを非表示/違反報告)
もなか - 勝手な想像なんですけど、ユウリちゃんが盾...というより、ホップの剣のイメージが強いので、盾ですかね?(回りくどくてすみません) (2月5日 16時) (レス) @page13 id: 3fa804da04 (このIDを非表示/違反報告)
パティあす(プロフ) - もなかさん» まずそんなにいくつも受けてること自体凄いですね!なのに全部!本当におめでとうございます!少しでも支えになれていたのなら嬉しいです!こちらこそ素敵な報告ありがとうございます! (1月29日 23時) (レス) id: eca4eceaa9 (このIDを非表示/違反報告)
もなか - あの、すみません、自慢していいですか?しますね、なんと私立、第一、第二、第三志望全て受かりました。もしかしたら目が腐っているかもしれません。もし本当受かっていたのだとしたら、この小説で息抜きしてたおかげです、本当にありがとうございます!! (1月29日 16時) (レス) @page12 id: 3fa804da04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:パティあす | 作成日時:2024年1月9日 23時