446話 ページ14
「オレ、アニキたちのとこ行ってくる！」
慌ただしくホップくんが走り去っていくのをきっかけに席に着いていたジムリーダー達も立ち上がった。
「アニキ！あたしも行く！
あたしも自分の町を守りたい！」
「……仕方ないですね」
「僕らも行きましょう。町を守るために」
ヤローさんの声に力強く頷き、走り出す。
マリィちゃんも、ホップくんも、
自分の大切な人達を守るために行ってしまった。
でも、私はそう思えなかった。
「ルミア！」
『……お兄、ちゃん』
「無事でよかった。
オレはこれから町へ戻る。ルミアはここに居ろ」
『えっ』
着いてこいと、言われると思っていた。
でも実際に言われたのは真逆の言葉で目を丸くする。
『来いじゃなくて？』
「危険すぎる。絶対にダメだ」
それは初めて見る表情でどうしてか恐ろしく感じた。
お兄ちゃんを背中に乗せるフライゴンも隣のアレムもお兄ちゃんも。皆険しい顔をしていて事件の危険性をヒシヒシと感じ取ってしまう。
そんな場所に飛び込もうとしているのか。
危険だと強い口調で言うほどに。
そんな危険な場所に行ってもし何かあったら。
私はきっと後悔する。
『……私も行く』
「ダメだって言っただろ!!?
今から行くのは今一番危険な場所だ。認められない」
『それはお兄ちゃんだってそうでしょ？他の皆もそう。守りたいものを守るために出来ることをしようとしてる。
私もそう。町の人のためには無理でもお兄ちゃんを守るために着いていきたい！』
何も知らずに守られることの恐ろしさを痛いほど味わったから。
「チール」
「アレム……
わかった。その代わり絶対にオレのそば離れんなよ」
『うん！』
小指を絡ませ、指切りをする。
こっそり顔を上げればお兄ちゃんがどこか泣きそうに見えて抱えていた不安が大きくなった。
「じゃあ、急ぐか！」
でも何事も無かったかのようにからりと笑うから、早く大人になりたいと初めて思うのだった。
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もなか - あってますあってます!!めちゃめちゃ応援してます!! (2月9日 15時) (
レス) @page15 id: 3fa804da04 (このIDを非表示/違反報告)
パティあす(プロフ) - もなかさん» ホップくんが剣でユウリちゃんが盾、で合ってますかね？回答ありがとうございます！ (2月5日 18時) (レス) id: 5e123991d9 (このIDを非表示/違反報告)
もなか - 勝手な想像なんですけど、ユウリちゃんが盾...というより、ホップの剣のイメージが強いので、盾ですかね?(回りくどくてすみません) (2月5日 16時) (レス) @page13 id: 3fa804da04 (このIDを非表示/違反報告)
パティあす(プロフ) - もなかさん» まずそんなにいくつも受けてること自体凄いですね！なのに全部！本当におめでとうございます！少しでも支えになれていたのなら嬉しいです！こちらこそ素敵な報告ありがとうございます！ (1月29日 23時) (レス) id: eca4eceaa9 (このIDを非表示/違反報告)
もなか - あの、すみません、自慢していいですか?しますね、なんと私立、第一、第二、第三志望全て受かりました。もしかしたら目が腐っているかもしれません。もし本当受かっていたのだとしたら、この小説で息抜きしてたおかげです、本当にありがとうございます!! (1月29日 16時) (レス) @page12 id: 3fa804da04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：パティあす | 作成日時：2024年1月9日 23時
