444話 ページ12
「やっと来やがりましたね」
「お疲れ。良い試合だったよ」
『あ、ありがとうございます』
マリィに引かれるままに辿り着いた場所にはネズさんだけではなく、ヤローさんやメロンさん、ホップくんと2日目の試合で負けたトレーナー達が揃っていた。
「スレナとキバナさんの勝負、すっげー燃えたぞ!
オレも負けられないって思った!結局ユウリに負けたんだけどな」
『じゃあまた今度リベンジしないとね、お互い』
「おう!あっそうだ、今はな……」
たまたま座った席の隣にはホップくんがいて自分も辛いはずなのに、キラキラと目を輝かせて感想を伝えてくれて、なんだか擽ったい気持ちになる。
だからだろうか、自然と『リベンジしよう』と口にしていたのは。ぶつけた拳がコツンと音を鳴らした。
《チルタリス、ついにここでダウン!
残るはお互い一体ずつとなりました!》
ホップくん私が来る前までの試合の流れを解説してもらったあと、目の前で繰り広げられる激しいバトルに息を呑む。
私には絶対に真似出来ない二人らしいバトルのぶつかり合い。
コロコロと変わる天候お構いなしに攻めまくるユウリちゃんはまるでポケモンとひとつになっているようだった。
それを何度も崩していたアレムがここで目を回す。
インテレオンの正確なねらいうちは警戒しなくちゃいけない、なんて考えているうちにお兄ちゃんの最後の一体のポケモンがフィールドに姿を見せた。
すぐに二人ともボールに戻してダイマックスさせる。
キョダイマックスに比べて少し小さいインテレオンのダイマックスが不利なのかと思っていたけどそうでも無いようだ。
「ジェラルドン、戦闘不能!
よってファイナルトーナメント優勝はユウリ選手です!」
会場全体が祝福するように拍手を贈る。
自分じゃないと分かってはいるけど心臓がヒュっと苦しくなった。
「オレさまと!オレさまの愛しいポケモン達が強くなるよりもさらにはるかにとんでもなく強くなりやがって!
オレさまも若いのによ。もっと若いやつらの成長に驚くしかねえ!未来しかねえな。
勢いそのままにダンデをぶっ飛ばせ!」
《輝く背番号227、勝ったのはユウリ選手!
推薦状をもらったポケモントレーナーが、推薦状をくれたチャンピオンに挑みます!》
こうして楽しくも苦しい、ファイナルトーナメントは幕を閉じた。
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もなか - あってますあってます!!めちゃめちゃ応援してます!! (2月9日 15時) (レス) @page15 id: 3fa804da04 (このIDを非表示/違反報告)
パティあす(プロフ) - もなかさん» ホップくんが剣でユウリちゃんが盾、で合ってますかね?回答ありがとうございます! (2月5日 18時) (レス) id: 5e123991d9 (このIDを非表示/違反報告)
もなか - 勝手な想像なんですけど、ユウリちゃんが盾...というより、ホップの剣のイメージが強いので、盾ですかね?(回りくどくてすみません) (2月5日 16時) (レス) @page13 id: 3fa804da04 (このIDを非表示/違反報告)
パティあす(プロフ) - もなかさん» まずそんなにいくつも受けてること自体凄いですね!なのに全部!本当におめでとうございます!少しでも支えになれていたのなら嬉しいです!こちらこそ素敵な報告ありがとうございます! (1月29日 23時) (レス) id: eca4eceaa9 (このIDを非表示/違反報告)
もなか - あの、すみません、自慢していいですか?しますね、なんと私立、第一、第二、第三志望全て受かりました。もしかしたら目が腐っているかもしれません。もし本当受かっていたのだとしたら、この小説で息抜きしてたおかげです、本当にありがとうございます!! (1月29日 16時) (レス) @page12 id: 3fa804da04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:パティあす | 作成日時:2024年1月9日 23時