カルミアは温もりを知らない９

394話 ページ9

「躱していかりのまえば！」



モルペコの纏うオーラぐるまを囮にして光が完全に消えたところに飛び込み、鋭く尖った前歯を突き立てる。



〈いかりのまえばがヒットー!!!エーフィの体力が半分になった！！！〉



『スピードスター！』



しかし負けじとエーフィも、かみつくモルペコにスピードスターをぶつけ、振り払った。



「まだまだ！かみくだく！」



オーラぐるまの効果で早くなった足を活かし、速攻でエーフィに近づく。


エーフィに考える隙を与えない。
それだけが勝ち筋でモルペコもちゃんとそれを分かってくれていた。



『躱して！』


『そのままマジカルシャイン！』



青い光を身体に纏い、空へと逃げたエーフィはサイコキネシスを発動させたまま、眩い光を放つ。
まさかそんなことも出来るなんて思ってもみなかった。


でも、あたしだってやられっぱなしじゃいられない。



「オーラぐるま！！！」
「うらぁ！！！」



その光を押し返すように電気のエネルギーを帯びた車輪で対抗する。


その車輪の中をモルペコが走り続け、やがて光の中にめり込んだ。

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