カルミアは温もりを知らない９

390話 ページ5

『頼んだよ！ライト』



スレナの2番手はブラッキー。
レパルダスにとっては因縁の相手、になるのかもしれない。



「わるだくみ！」


『それならこっちはのろい！』



レパルダスの能力を上げるのに合わせてブラッキーも上げてきた。それならあの技も使ってきそう。



「バークアウト！」


『しっぺがえし！』



レパルダス渾身のバークアウトを避けもせず、そのまましっぺがえしを放ったブラッキーの硬さに少し焦る。サンダースのひかりのかべも厄介で仕方ない。


このまま攻撃し続けても負けるには目に見えていた。
それなら手を変えるだけ。


本当はここで使う気なかったんだけど、スレナ相手に出し惜しみしてられない。



「レパルダス！さらにわるだくみ！」


『つきのひかり！』



ブラッキーの微かな傷が、神秘的なつきのひかりによって癒えていく。本来ならここで消えるはずのひかりのかべにかけるしかない。



「しっとのほのお！」



その瞬間、レパルダスからマグマのようにドロドロした炎が放たれる。


嫉妬のエネルギーで攻撃するほのおタイプの技。
スレナに負けて、修行の地に選んだ「ヨロイじま」でとある人に教えてもらった技。


本当はグレイシア対策に使おうと思ってたけど、いいか。



〈珍しい技にさすがのスレナ選手も反応が遅れたー!!!ブラッキー、あまりのダメージに起き上がれないかァー!!?〉



こんなにも長く、スレナのブラッキーが倒れているのは初めて見る光景だった。

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