カルミアは温もりを知らない９

405話 ページ20

互いに互いの技が直撃する。



ストーンエッジはいわタイプの攻撃技。こおりタイプのグレイシアには効果抜群のはずだけれど、大きなダメージにはなっていなかった。


反対にアブソルは大きなダメージを負っていて、一度は立ち上がるも倒れてしまった。



「アブソル、戦闘不能！」


〈フィールドを氷漬けにし、グレイシアのための場を整えてからの反撃でスレナ選手、準決勝進出に王手をかけました！
しかし、マリィ選手もさすが。整えられた場を崩し、ダメージを与えている！まだまだどちらが勝つか分かりません！！！〉



「アブソルお疲れ様。
あんたに全部託すよ、オーロンゲ！」


「ローゲ！」



場に出てすぐ、気合十分と言わんばかりにオーロンゲは雄叫びをあげる。それは風となって、スレナの顔を強ばらせた。



「ソウルクラッシュ！」


『躱して！』



身体から七色の光を放ちながら、腕を伸ばす。
が、その腕スレスレのところを横に回転しながらオーロンゲの背後を取った。



「だったらじだんだ！」



すぐに地面を踏み鳴らし、浮かんだ土の塊をグレイシアにぶつける。しかもさっきのソウルクラッシュが当たっていないから威力は倍だ。



『交代！とける』

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