カルミアは温もりを知らない９

401話 ページ16

「かみなりパンチ！」


『とける！』



眩い電撃を纏った拳でシャワーズを襲うも、身体を液体に変化させたシャワーズは見事に往なしてしまう。



「だったら、とびひざげり！」


『ハイドロポンプ！』



地面を強く踏みつけようとした瞬間、シャワーズのハイドロポンプで突き放された。



「ズルズキン!!!」


「ズルッ」



それでも立ち上がったズルズキンの身体には傷はあれど、まだまだやれると言わんばかりの目をしていた。



『もう1回、ハイドロポンプ！』


「両手でかみなりパンチ！」



再び迫り来るハイドロポンプに、今度は両手に電撃を纏わせ、ラッシュする。徐々に縮まる差に、目の前の水たちはバチバチと電気を帯び始めた。



『れいとうビーム！』



そのことに気がついたスレナはすぐさま技を変え、シャワーズもそれに応える。



「躱して、かみくだく！」



的確に狙ってくるれいとうビームをギリギリのところで躱す。
それを見たスレナは地面を凍らせるよう指示していた。


それでもズルズキンの行く道だけは凍らせられない。
単純に届かんかったんやろう。



「いっけぇ!!!」



それでも足元を掬われないよう、まだ凍りついていない足元を力強く蹴り飛び上がった。

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